旅と冒険はアート思考を鍛える~マティスと脳科学
マティス(と洞窟)シリーズも第3弾となりますが、今回は【脳科学】からのアプローチから、マティスが旅で出会う絶景を愛した理由をボソッとしたいと思います。
ちなみに、マティスシリーズの第1弾と第2弾はご覧の通りです。
実は今回のボソッとを書いたのは、NHK番組『果てしなき絶景 マティスの旅』とNHK番組『世界最大の洞窟ソンドン 揺れる“観光資源”の未来』、そして、日本テレビ番組『カズレーザーと学ぶ。』の「脳刺激する旅の効能…記憶力UP&ストレス悩み消す!旅の脳科学」を、3番組を同じタイミングで観たことがきっかけでした。
という風に、いっちょ前に『カズレーザーと学ぶ。』から学んだ”新奇体験”と”サリエンスネットワーク”と言う言葉を使って表現してみました、ということで、今回は・・・
旅は脳を刺激するお話と、
マティスのアート思考を鍛えた旅について、ボソッとしたいと思います!
脳を刺激する旅の効能
日本テレビ番組『カズレーザーと学ぶ。』の「脳刺激する旅の効能…記憶力UP&ストレス悩み消す!旅の脳科学」では、下記の3つの論点が紹介されました。
『旅でなんか癒やされたの正体 脳内ネットワーク』
『街歩きで脳を鍛える!場所細胞とグリッド細胞』
『観光人類学から見る旅は本能なのか?』
『旅でなんか癒やされたの正体 脳内ネットワーク』
日常と旅行での生活では脳の働きが異なるため、旅行先では日常的に感じている悩みや不安から解放されるというお話です。
日常生活では、脳は省エネ状態にするために不要な情報を遮断する働き『デフォルトモードネットワーク』が中心。
一方、旅のような非日常では脳はこのような働きをするそうです。
旅に行く⇒脳内に不安や緊張を高めるノルアドレナリンが放出され、衝動や注意に関する領域が活性化⇒サリエンスネットワークが働く⇒目の前で起きていることへの注意力が高まるため⇒日常では体験できない”新奇体験”によって、新しい気づきを得られる。
このように、旅行中の新奇体験に対してドーパミンが放出され、ワクワク感につながるそうです。
『街歩きで脳を鍛える!場所細胞とグリッド細胞』
旅行先では、複雑な街並みを歩くことで脳の『空間認知能力』が鍛えられるメカニズムが働くそうです。
しかも、旅行中に問題が起きると、交通機関や移動時間、運賃などを分析、判断し、実行を下すなど、問題解決力がアップするという。
道が複雑な方が頭を使うといい、今いる自分の位置を把握するなど記憶の増強につながるそうです。
『観光人類学から見る旅は本能なのか?』
旅と言う非日常にいると人間は開放的になり、自分でもびっくりするような行動をとります。
その際に、「あっ、こんな自分、いいなぁ」といった自分らしさを再発見することを『オーセンティシティ』(真実性)といいます。
これこそ人間が生きている!ということを実感する行為、つまり旅行にによって生きているという”本能”を感じることができるということだそうです。
マティスのアート思考を鍛えた旅
つまり、マティスは旅によって”新奇体験”を味わうことができ、アートに必要な”空間認識能力”を鍛え、”オーセンティシティ”を追求することで、マティスらしいアート思考を鍛えていったことが分かります。
新奇体験
きっとマティスは常に新奇体験したいという、”新奇探索傾向”が強かったために、旅に出たかったのでしょう。
”新奇探索傾向”とは・・・
マティスが”新奇体験”を求めていたような言葉がありますのでご紹介します。
空間認識能力
シャフシャウエンの路地はまるで迷宮です。狭く行き止まりも多い路地、しかし、そこには常に”新しい光”と”新しい色”が散りばめられた路地でもありました。
このような路地を回ることによって空間認識能力は、絵を描く能力と関係していると言われています。
そのため、チームラボの建築集団が空間認識能力を鍛える保育園を設計したお話もあるほどです。
保育園施設を複雑な建物構造にすることで、子供たちはこうした現代社会にあふれている平たい場所とは異なる空間で体全体を動かして遊ぶことで、空間認識能力を鍛えることが促されているそうです。
オーセンティシティ
旅を通じて日常で見失った自分らしさを追求していたマティス。
きっと、新しい自分を発見することがマティスはうれしかったのでしょう。
つまり、マティスの旅は"オーセンティシティを追求する旅"だった。
旅によってオーセンティシティを追求した結果、マティスらしい色「マティス・ブルー」にたどり着いたのでしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?