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長寿 | daily

国内の100歳以上人口が8万人を超えたというニュースを見ていたら、元気にチョコレートを食べたりコーラを飲んだりしていた。健康で長寿でなおかつ幸せそうに生きている人間を見ると長生きするのも悪くないのかもしれない、などと思うほどには単純ではないのだけれども、芸能人の訃報と合わせて見聞きするとどちらがいいものかとは悩んでしまう。そう、幸せで長生きするのであればいいけれども、死にたいとも思えなくなり、その結果死ねないみたいなのは怖い、と思ってしまう。どこかで自由意志というか、自分の考えがなくなってしまうことが怖いのだろう。

我ながらナイーブな考え方だとは思いつつも、それでも、こうしたいというような内発的な動機を持っている間はそれを大事にしつつ生きたいと思う。今は生きる気力みたいなものが絶賛低下しており、体調もすこぶる悪いのだけれども、何かしら成さねばならないみたいなものはまだ失っていないとは思っている。思っているだけでないのかもしれないけれども。でもまだ、楽しいとか、美味しいとか、かわいいとか、そういう感覚は残っているように思う。

コロナの影響で夕方のニュースを見るというのが新たな習慣になったのだけれども、それもそろそろ見なくてもいいかな、と思うようになってきた。世の中の関心を反映しているかと思いつつ半年ほど見てみたけれど、世の中の関心事にそこまで興味がないのかもしれない、ということに気づいたのは新たな発見だった。世の動向は知っておきたいと思うものの、人の数だけ関心事はあり、それがネットワークを形成し、小宇宙となり、世界を形成しているということを思い描きつつ、自分もまたそのネットワークのノードの1つであるということを考えた時に、果たしてシグナルを正しく送信できているのだろうか、と不安になる。

ネットワークと言えば、ニコラス・クリクタキスの新刊が出るのだけれども、NewsPicksパブリッシングから出るということで、なくなる出版社もあれば新しくできる出版社もあるのだなと少し感心した。本が好き、と言っているだけではなく、自分もいずれそうした出版や書籍文化みたいなものの一翼を担えるようになりたい。それこそ、ブルシットジョブなどと笑っている場合ではなく、行動に移さなければ時間がないみたいな感覚もある。長寿社会において、ライフシフトを実現するには、絶えざる学習と行動が必要なのだろう。その気力をどう養っていくのか、というのがまずは課題なのだけれども。

本の紹介です


dailyの方は文字通りほぼ毎日のような更新を自らに課しているわけですが、Weeklyの方は有料というだけあって内容の充実ぶりはDailyの比ではありません。Weeklyはこちら
Dailyでは読めない長い前置きと、その前置きからそっちにいくのか!という有料部分は必見です。
というか、読んでないなんて信じられません。よろしくお願いいたします。
そして主宰うでパスタとキノコによる対談というかおしゃべりが聞ける特典付きです。

なんと次回の配信テーマはAI倫理です。
倫理とはそもそも何なのでしょうか?


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