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糖尿病の食事療法…果物を減らす

栄養士さんから、果物を減らすように指示有り。わたしの好きな食べ物の中で、特に果物には目がないということを踏まえての指示である。

これは辛い。

とうもろこしやジャガイモが、白米と同じようにカロリーと糖質を含んでいるというのは納得できるし、知識として知っていた。

でも、これまで体にいいと信じて食べてきたリンゴ…長野出身者はりんご信者である…それも白米と同じだというのだ。だから食べるのなら他を減らさないと、とのこと。(他にパイナップルも白米と同じだというが、それはまあいい)

過去に「りんごダイエット」という無茶なダイエット方法が流行ったこともあった。

わたしは挑戦しなかったけれど、りんご信者だから「体には良いんだろう。他を食べないのは無理があるけど」くらいに思っていた。

でも、ダメらしい。

いや、糖尿病患者にとっては。

白米を食べて、デザートにりんごを食べるのは、糖質の取りすぎになるらしい。

ショックを隠せなかった。


更に栄養士さんは追い討ちをかけてくる。

「果物は1日に一回にしましょう!」

「果物は昼間食べるようにしてください」

入院中ですら1日に2回果物が出ていたのに。厳しいカロリー制限の中、それだけが食事の楽しみだったのに。

いろんなものを諦めなくちゃならないんだなぁ。


果物とトマトは、わたしの夏の間の食糧なのに。

体温が低くて血圧も低いわたしにとって夏は体調不良の季節。東京に比べてずっと涼しい長野に暮らしていた時でさえ、ご飯が喉を通らなくなり、夏バテで果物とトマトしか受け付けなくなることがよくあった。

(トマトは制限の対象になってないけれど、食べる時は一個丸ごと囓るのだと知られたら、それも制限されるかもしれない)


果物には果糖が入っており、糖質が多いのだから控えなさい、とのことだった。


麺類を制限されるよりも、これは辛い。食べることの楽しみの半分以上を失くしてしまう。

帰り道で涙が滲んだ。

なぜ!糖尿病になんかなってしまったのだろう。

果物の無い人生なんて!


それから朝食の時に果物を食べることにした。

価格が安定していて家族にも出せるもの。りんごはほぼ禁止なので、オレンジとキウイを出している。ビタミンも摂れていいかな、と。

そして1週間我慢した。

我慢できなかった。

チリから皮ごと食べられるブドウが安い値段で店に並んでいる。食料品の買い物は全てわたしがするので、買わなければそれまでなのだが、カゴに入れてしまう。

家族には「果物減らしなさいって言われた」と報告してしまったから、冷蔵庫の中にブドウを入れてあるとは言えない。

自然と隠れて食べるようになった。

自分でも意思が弱いと思うし、栄養士さんとの約束が守れないことを後ろめたく思う。

でも。


それで、どうなったかというと、1ヶ月後に病気の指針となる数値は、また改善されていたのだった。

食後血糖値が104に。A1cが8.5→6.6に。

ドクターも驚きの数値である。

なーんだ。大丈夫じゃないか。わたしの後ろめたさはなんだったんだろう。

とは思ったけれど、報告は出来なかった…

心の中で、でも食べ過ぎは控えます。りんごを一個とか、イチゴを一パックとか、そういう食べ方は慎みます。

とは、誓った。


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