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よくできました

プライベートのクライアントの施術依頼が落ち着いてきたので、エージェント経由の仕事も始めました。エージェントの方針と私の方針が多少食い違っている部分があって、どちらかというとあまり気は進まないのだけれど、施術をしている間だけはもっぱらざわつきっぱなしのメンタルも心拍数もすっと静かになってくれるので。人様の役にも立てるし、お金もいただけるし、ウチで呑んだくれたり、布団に包まったりしているよりはずっと良いはず。

対面施術再開直後はどうなることかと思ったPPEも、ずいぶん慣れました。暑いけど。そして、明日は30度をこえるらしいので休むことにしました。

さて今日はエージェント経由でのクライアント宅。超高級住宅街です。
室内プールとガラスの壁&ドアで仕切られた子供のプレイルームが施術場所でした。プールとプレイルームの中に、うちの2ベッドフラットが全部入っちゃうくらいの大きさですよ。

ロンドンにはとんでもないお金持ちがたくさんいて、そういうお宅訪問は色々面白いものが見られるのですが、そこにいる人たちを観察するのも結構面白いです。面白いといえば、超絶なお金持ちほどチップをくれなかったりします。そこそこなお金持ちは割とくれるのに。

話はずれましたが、今日のクライアント。肩と首がすごく痛くて、腰もちょっと痛いということでした。肩と首は私の1番得意とする場所なのですが、コロナウィルス対策で、1番有効なポジションからの施術が出来ないというのが痛いのです。それでもあの手この手を駆使して、触診した範囲ではベストに近い結果は出たと感じていました。が、なんとなくまだ納得していない感じのクライアント。そのまま終わるのも嫌なので、さらに追加でもうひと手技。触った感じでは明らかに変化が出ているものの、まだ、うーんという感じのクライアントに、私がうーんですよ。

いままでの私だったら、相手が納得してくれるまで、無料で延々に時間延長してでも相手が納得するまでやり続けたりもしていたのですが、この手の反応をするタイプは、実は良くなっているのにそこには気づかず、痛みが残っていることにだけフォーカスして施術時間を引っ張れるだけ引っ張るのです。悪気があるわけじゃないんだとは思うんだけど。当然、延長分の支払いオファーもしないし、チップを渡す気もないことが多いです。

はっと状況に気付き、これは関係性の流れを変えなければと、クライアントに「じゃあ、施術前の痛みを10として、今の痛みはいくつくらいですか?」と聞きました。しばらく悩んで「5とか?」と言うので、私はにっこり。

「わお。痛みが半分になったなんて、すごい成果出てますね!」「しばらく様子見て、まだ気になるようだったら1週間後くらいにもう一度予約してくださいね」と、その間に自分できるセルフケアの方法を伝えて、今日はこれまでです、と強制終了。

こんな風にダイナミクスを私の主導で変えることができるようになったなんて、ロックダウン中ずっと、ウェビナーで勉強したり他のセラピストと意見交換したりしてきた甲斐がありました。なんだか新しい武器を手に入れた気分です。

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