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2段階の適応ステージ

今日も前回の続きから。先日も練習に参加してきたのですが、どうしても個別に指導してしまうことがでてしまう。『問い』『質問』をもっと投げかけて観察することを促せた方がいいのだろうと毎回反省です。

適応における2段階のステージについてです。
環境を設定し学習者自身が問題を解決していくやり方のほうが学習効率が高く、スキルの習得には優れているというのがエコロジカルアプローチであり、制約主導アプローチでした。しかし、初心者には適応できないのでないのか?という疑問があります。

反復練習は無意味なのか?私もそう思いました。

ラクロスは大学生から初心者が始めることが多いスポーツです。身体操作だけでなく、道具をコントロールをしながら、身体操作を行い、味方や敵の動きまでも把握しなければいけない。非常に高度なスポーツです。どの指導者でもそうですが、はじめの段階でスローフォームをきちんと教えることが今後のプレイに大きな影響を与えることを良く知っている。スローフォームがきちんと身につかなかったことで、2年生や3年生で非常に苦労した選手をたくさん見てきます。定着するまで反復が大事だと誰もが思っているところです。

決してエコロジカルアプローチは反復練習を否定しているわけではありません。エコロジカルアプローチにおいて、運動学習は2つのステージに分かれていると説明しています。

1段階のコーディネイション(動作組み立て)動作における基本的な『型』と言われているものです。
2段階の適応(動作の適応)学習した動作パターンを環境変化に応じて適応させる。

やはり、『型』となるところは重要です。野球の投球フォームは怪我の予防のためにも重要ですし、ラグビーのタックルも頭を守るうえで必要です。
しかし、型を教える中で、『口頭指示によるあれこれ』を使いすぎるのは自己組織化を阻害します。ある程度教えたら、DFがついていないフリーな状態でいろいろ試させることで学習していくことが大事です。初めてクロスを触りだしたころ、なにも言われなくてもみんな楽しそうにあれこれ試している。

重要なことは基礎を最適化ではありません。

1段階目でも反復なき反復練習(機能的バリアビリティ)を行い内的適応を図っていき適応させる。初心者であろうと少しできるようになったら、短い時間でもよいので2段階目の練習で外的環境に適応させていく練習をする。

4部とか下部組織チームではあるあるなのですが、テクニック依存なマインドが非常に多い。つまり、見た目の動きがキレイである人が上手だということです。もちろん、トップレベルの選手は見た目の動きも美しいです。それはまさに『機能美』といわれるものです。これはその人が持っているテクニックが環境に適応してアウトプットできているからすごいわけです。下部のチームはそういった見たのうまさがテクニックだと思い込み、テクニックが付けばスキルとして試合で出せると思っている傾向にある。それはフィジカルでも同じです。フィジカルなくして、スキルなし。より高いスキルを発揮するために高いフィジカルが必要なのは理解できる。相互関係性があるのもわかるのですが。ご認識や偏った観方が多い。

また、これも下部リーグあるあるですが、新しいメニューに対する抵抗が非常に強い。
なぜか、新しいメニューを行うと当然うまくいかないが発生する。そうすると次回以降はやらない。『ある程度うまくできる練習』しかやりたがらない。環境に適応とメンタルトレーニングの部分ではかぶるところがある。と私は考えています。コンフォートゾーンの外側にしか最適化は存在しない。できない自分をが見えてしまうのが怖いのでしょう。ミスを責められるのではという不安も強くでやすい。ボールロストが。ボールを拾いにいくとプレイが中断して迷惑かける。。など下部組織あるあるの悩みです。

そういう面でのコントロールもコーチとしての面白みなのでしょう。

短いですが、今日はここまで。

次回はトレーニングアイディアを考える。。実践法としての制約主導アプローチとその原則です。

読んでいただきありがとうございます。ラクロスコーチとして指導していますが、私自身も常に新しい環境を探しています。新しいコーチ先や、武者コーチでもお誘いいただけたら幸いです。でわまた。。


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