taking climate change seriously

  気候変動問題を短いエントリで書き尽くすことはできません。なぜなら、気候変動は科学、環境、倫理、公正・正義、経済、政治、健康、食糧、戦争や紛争、教育、労働、人種・民族…と、その影響は多岐に渡ります。

どの問題からも逃れることはできませんし、どこにいても気候変動の影響を受けずに暮らすことはできません。また、気候変動は、現在地球に存在している世代だけの問題ではありません。今後、数千年先までその影響は残り続けます。そして、気候変動は、人類だけではなく、地球上に存在するすべての生命(動物や植物など)にも平等に影響を与えます。

唯一の不平等/不公正は、人類だけがその原因を作っていること、さらに絞り込めば、大部分を先進国が、そして一部の新興途上国が原因となる温室効果ガスを排出していて、それらの排出国がその恩恵を受け、海抜の低い島嶼国や、経済力の弱い途上国が気候変動による悪影響を受けやすいということです。

また、先進国内でも、先住民族や貧困層は住環境や経済状態の悪さから影響を最も受けやすく、適応能力が限られているため、すでに悪影響による不平等な被害を受けている状況です。

気候変動は、「未来の世代への負の遺産」ではなく、今を生きている世代がすでに直面している問題だといえるのですが、加速度的に影響が出始めている気候とは逆に、対策の方はここ数年ほとんど進んでいません。2015年11月30日から12月11日まで、国連気候変動パリ会議(COP21)が開催されますが、そこで野心的な国際合意がなされ、実行されない限り、今世紀末までの気温上昇を摂氏2℃以内に抑えることは実質不可能になるといっても過言ではないと思います。

ここでは、主にニュースや研究結果などを中心に、雑感や雑談も交えながら、気候変動の影響を受けている様々な問題について書いていく予定です。

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