Kenji. P. Miyajima(気候変動の向こう側)

気候変動などの環境問題がテーマのブログとポッドキャスト『気候変動の向こう側』運営。気候…

Kenji. P. Miyajima(気候変動の向こう側)

気候変動などの環境問題がテーマのブログとポッドキャスト『気候変動の向こう側』運営。気候変動や環境の科学と公正、政治の問題が中心です|フリーライター LinkTree: https://linktr.ee/beyond_climate

マガジン

最近の記事

気候変動対策に必要な公平性とは?

ハフポストの経産省「公平性の観点から年齢だけに着目した選定はしない」 気候変動対策の議論に若者の参加を求める院内集会でという記事で、気候変動対策の公平性を保つために、当事者として若者の参加を求めているという内容に違和感を持ちまして。 日本の気候運動に「なんだかなー」と感じるのはこれが初めてじゃないというか、ずっと「なんだかなー」なんですよね。だって、環境正義/気候正義を掲げているのに、交差性・包摂性そっちのけで気候変動対策の椅子取り合戦みたいになっているから。日本の気候運動

    • COP27とCOP28の共通点 ~ パレスチナの人権弾圧・環境正義問題に沈黙する活動家や著名人たち

      思い起こせば、去年(2022年)の10月は、エジプトのシャルムエルシェイクで11月に開催されるCOP27(国連気候変動枠組条約第27回締約国会議)に向けて、世界中の環境正義活動家が環境正義/気候正義の意義、概念を問い詰められている真っ最中でした。 エジプトの独裁政権による人権&環境活動家への長年に渡る弾圧に目を伏せ、耳をふさぎ、口を閉ざしたままで、存在そのものがグリーンウォッシュ、人権ウォッシュといわれたCOP27に参加するのは、人種や民族、国や地域、その他社会経済的な属性

      • 気候変動対策に「手遅れ」はない

        安西先生が言っていました。「あきらめたらそこで試合終了ですよ」ってね。 あと6年で1.5度に抑えるための排出量超え2023年10月30日に、このまま今の温室効果ガス排出量を続けたら、6年後にはパリ協定の1.5度目標が達成不可能になるおそれがあるという研究結果が発表されました。 で、共同通信が配信した記事のタイトルが『気温抑制、6年で手遅れに 今の排出量なら、英大学が分析 』で、ため息が出ました。 このタイトルはありません。ダメです。NGです。やり直しです。6年後までにパ

        • 再生

          丸くない地球

          重力モデルを用いて地球を表すと、こんなに歪なんですよね。 だったら、そこに住む人間もまん丸じゃなくてもいいと思うのだけど。

        気候変動対策に必要な公平性とは?

        マガジン

        • 気候変動
          4本

        記事

          2月中旬なのに夏か

          産業革命以降の人類が変えてしまったもの

          僕たちが現在生きている時代(人類誕生以降)は、地質時代区分で新生代・第四紀の完新世に当たります。 また、正式名称ではありませんが、21世紀に入ってから、産業革命以降の人間による地球環境への影響度が著しく増大した時代を「Anthropocene(アントロポシン)/人新世」と呼ぶようになりました。人類は、石炭などの化石燃料を採掘して燃焼させて大気の状態を変え、森林を乱開発し、大規模農業を営み、動植物の大量絶滅を招くなど、それまでとは比較にならない足跡を地球に残してきました。

          産業革命以降の人類が変えてしまったもの

          taking climate change seriously

          気候変動問題を短いエントリで書き尽くすことはできません。なぜなら、気候変動は科学、環境、倫理、公正・正義、経済、政治、健康、食糧、戦争や紛争、教育、労働、人種・民族…と、その影響は多岐に渡ります。 どの問題からも逃れることはできませんし、どこにいても気候変動の影響を受けずに暮らすことはできません。また、気候変動は、現在地球に存在している世代だけの問題ではありません。今後、数千年先までその影響は残り続けます。そして、気候変動は、人類だけではなく、地球上に存在するすべて