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【8】The Power of Love

BTTFは僕の1番好きな映画だ。間違いない。過去へ、未来へ、現代へ、今や過去のちょっとした行動が未来へと繋がってしまうということを強烈に表現している。

僕の今。過去があって今がある。「親と同じ失敗はしない」という覚悟でずっと生きてきた。めっちゃやべぇ失敗はしていないけど、大きな成功もしていない。ふーむ、と思い、なんとなく振り返ってみようと思った。

長男だからなのかはわからないが、父と母、2人からとてつもない愛情をもらって産まれてきたことは肌で理解している。その愛情は30歳になった今も変わらずひしひしと伝わってくる。

父は大柄で逞しく、何かあれば助けてくれたり安心感の強い人だった。性格も陽気で一緒にテレビゲームをする時も同じような目線で楽しかったことを覚えている。そしてよく2人で買い物に出かけて本やおもちゃやゲーム屋をまわるのが何よりの楽しみだった。

父は野球をやっていたが、僕の記憶が芽生え始めた頃には社会人の草野球のチームに所属していて、プレーしている姿は見た事がなかったが監督としてチームの中心的存在だったことは覚えている。プロ野球の中継を見ていても面白さは理解できず、アニメが延長されるという理由で嫌いにさえなりかけた。今ではその面白さも理解して大好きなスポーツのひとつになった。

何が優れているのかハッキリとしない父だったが、チームのメンバーを始め、顔を合わせる仕事関係の人たちとも良い雰囲気で接している空気は感じた。
そんな父と同じように僕も他のスポーツの社会人チームの代表者になった今を見て、これは遺伝子かなと思ったりしている。

父の陽気な性格は良いところでもあり、落とし穴でもあった。子供っぽ過ぎる面はしばしば見受けられる。我慢が苦手だったり、人間関係で摩擦が生じれば手についていた仕事も辞めてしまう。
そのため自分のペースでの仕事を望んだのだろう。バブルのタイミングでは工務店の仕事を独立した。そこからタイミング悪くバブルは弾け、想像に難くなく経営は難航し、最後は姿をくらました。

母も父と同じく外交的な人で基本的にはにこやかで柔らかい人だ。ピアノやタップダンスなど芸能の才がある人で、踊ったりしている姿は楽しそうだった。よく音楽やダンスのビデオを見せられていたような気がする。母の描く丁寧な絵も結構好きだったな。

僕らが産まれてからはそういった活動の場面は減っていったのだが、常に何かに打ち込むタイプらしく、時代の先を走り早くもパソコンを買っていた。電話回線を使ってピーヒョロヒョロという音を立てながらインターネットをしていた姿を思い出す。
家でパソコンに夢中になっている時の母の意識は完全にそちらにあり、あまり構ってもらえずふてくされた気持ちになることもよくあった。
意識が何かに集中してしまうと、他には聞く耳も持たないというのは母と似ているなと今では思える。

他に母との記憶らしい記憶はあまりない。というのも小学生の半ば、「すぐ戻ります」と手紙を残し母は姿を消し、そこから数年、顔を合わせることは無かった。その間、家に何度か無言の電話が来たことは覚えている。その中の1度、震える声で「元気?」と聞いてくる母からの電話があったのだが、涙が溢れて声が出なかった。

端的な話ではあったが父と母にもそれぞれ良いところがあり、良くないところもあった。良いところは受け継いでいきたいし、ダメなところは反面教師として改善していかなければと思っている。
両親とも、僕らのことをしっかりと面倒をみてあげれなかったことを強く後悔しているのか、今接していてもいつも申し訳なさそうにする。

恨んでいた部分もたくさんある。でも今は父や母の苦労も全部わかる。
だから僕は精一杯幸せに生きて、大丈夫だったよと伝えなきゃいけないなと思う。
普段気を遣ってしまってあまり交流はないけれど、死ぬまでに少しでも心の棘を抜いておいてあげたい。
そうは思っても僕ら親子に刺さった棘の傷跡が完全に消えることはない。でもそれはそれで、ひとつの絆のようにも感じる節はある。

ダイアモンドよりも固く
鉄よりも強い
感じようとしない限り分かることはない
この力を 愛の力を君は感じるんだ

#日記 #家族 #親子 #父 #母 #BTTF #backtothefuture #BTTF4 #HueyLewis

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