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出題傾向は把握していますか?

わたしは東京医科歯科大学の英語の入試問題が好きです。
医療系の英語の記事を丸ごと一つ、丹念に読んで丹念に答える。過去問題を解くだけで知識が身に付きます。
東京工業大学の英語もわりと近い考えで作られているので、この二校が合併すると聞いて納得したものです。

困難な現場に出動することが想定される防衛医科大学校の問題は、コンセプトがまるで異なります。多くの問題をざっと見渡して解く順序を決め、手際よく解答します。それは大きな事故が起きている現場でトリアージをする医師の姿を想起させます。

良い悪いなどありません。求めるものがそれぞれである、というだけです。

「入試問題を解ける」≒「その学校の方針についていける」です。入試問題はそういう設計です。背伸びして合格したとてその後ずっと背伸びする覚悟がないと意味がないです。

ところが志望校を決める際に過去問題の分析をしていない、というケースが散見されます。わたしが暮らす地方のように「高校入試までは選択の余地がない」ということならわからなくもないですが、偏差値0.5刻みで多くの学校が居並ぶ都市圏で、偏差値や通学時間、クチコミや学費は考慮に入れているのに、なぜか過去問題を見ていない場合があります。

逆です。過去問題が第一の指針です。過去問題こそ募集要項そのものです。

先に例に出した東京医科歯科大学と防衛医大、パスナビでは両校の偏差値はそれぞれ70、67.5です。しかし医科歯科志望で頑張ってきた子が「ランクを下げて」防衛医大に志望替えしても、そうそう合格できません。

中学受験も同じです。合う入試のところなら多少上の学校でも合格できますし、合わない入試のところだと思わぬ痛手を負うことがあります。

この話に関連したことを次回書きます。


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