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ペトリコール

雨が降ってくる前の匂いが好き。ってラインを、一昔前には皆、使っていたような気がする。今となってはそんな余白のある時間は無く、雨が降る前と、降ったあとでは別世界になっている。

余裕が無い、切羽詰まっている。などという感情を、誰かに対して抱く人は、余裕があって口ばかりで動かない人、または、特権階級の人だと思う。後者は何を思っても良いと思う。前者は、大概仕事ができない…というよりも、費用対効果に見合った仕事をせずに、文句ばかり言っている。そんなお宅の分まで、こっちは黙ってやっているのだよという、余裕がないけど、費用対効果を超えて、やっている人間の気持ちなど、推し量ることはできないのだと思う。早朝、テニスの壁打ちに行き、ある人が開いた心の一部分についてや、その他のことを考えた。バックハンドも、スマッシュもきれいな放物線を描いてた。

居ても立っても居られないタイプの人間に対して、その行動に対して、余裕がある人間の前者は、引いてしまうのだと思う。だけど行動した分、費用対効果なんて単位には、収まることのない宇宙を得ているらしい。私は相手のそんな部分をみても全くなんとも思わない。むしろ面白いなと感じてしまう。恋人だから、恋人でもないのに、身内だから、他者なのに そんな、生きた化石のような、ステレオタイプの言うことなど、聞いていられる余裕はない。

もう、そんな「これまで」で生きている人は、これまで…しか掴めないらしい。太陽に雲がかかり風が吹いてきた。次の瞬間には、モーゼの十戒のごとく空が割れている、視界はまるで
水中のように…

ペトリコール 雨が降る前の匂いなんか、もうしないのよ。




浮雲は好きじゃないけど(ひどい)
この曲はすき。

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