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短歌

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2024年1月の記事一覧

短歌連作5首「一年と一日」(第19回おきなわ文学賞佳作受賞)

短歌連作5首「一年と一日」(第19回おきなわ文学賞佳作受賞)

暁闇の中古車店の花飾り 揺れてそこから世界が染まる

街路樹は深く剪られてすがしさと鏡写しのかなしみがある

廃盤の香水つけて、このひとをあなたになぞらえてみる五月

海辺まで草刈機の音が聞こえて時が止まってゆく夕まぐれ

海沿いのショッピングモール閉店後マネキンの眼に映る灯台

2023年琉球歌壇に採用された短歌7首

2023年琉球歌壇に採用された短歌7首

オルガンを睡らす春の陽のひかり優しさだけで生きられるかな

アパートの床のシミとなるその日までヤフコメでレスバトルしている

黒色火薬のレシピが途中まで書き殴られた『心のノート』

俺ん家のカップアイスのフタの裏まで舐めてった強盗グループ

蒸し暑い朝の陽射しに撫でられた腰のうぶ毛のきらめきが好き 

汚し合うぼくらの夜は虚しいね。翼から血がにじみ出ている

「目を覚ませ。君らの恋は偽物だ。」とL

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2022年琉球歌壇に採用された短歌4首

2022年琉球歌壇に採用された短歌4首

ウチカビをラッパーみたいに焼いてみた あの世じゃみんなイーロンマスク

手の甲の静脈を模した河川図がまだ見ぬ国の首都をつらぬく

国道の矢印すべて流れ込む終の海にて指輪を棄てる

しょぼくれたやさしさだけがある昼のフードコートで君の手をとる