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「始皇帝の戦争と将軍たち」、逡巡ありつつ読み進める。〜摘読日記_72

まだ1/3ほど読み進めたところなのですが、面白いです。

2024年7月出版


帯の通り、『キングダム』のネタバレ必至です(!)

というか、目次をざっと眺めるだけで、

え!?趙を滅ぼすのはXXとXXなの!?

といきなりネタバレです。

漫画をまっさらで楽しみたい方には、おすすめできない本ですね(笑)。


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私は中国史はもともと詳しくないのですが、『キングダム』を読んでいると、登場する将軍や高官たちの生涯が気になってしまい、Wikipediaなどをちょくちょくのぞいてしまいます。

『キングダム』はストーリーの大筋は史実に基づき進行していきます。

(大きな改変、創造の飛躍もあり、そこも魅力です。)

史実に大筋基づくので、当然、あんまり、先を知ってしまうと楽しみが削がれてしまうところは正直あります。

しかし、『キングダム』、連載開始が2006年だそうなので、すでに18年が経過しています。

にも関わらず、秦の六国攻略がどこまで進んでいるかというと、なんとまだ一カ国も滅ぼしていないのです・・!

さすがにちょっと、進みが遅いような・・。

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最近、『キングダム』を読み返していたのですが、あとがきの部分で、原泰久先生ご自身「ボリューム予測」が苦手、と嘆かれているのを発見しました。

5巻巻末。


連載開始からの「王弟反乱編」は、想定の倍のボリュームになってしまったそう。

そのあとも、例えば趙の鄴攻略編とか、異様に長かったです💦

単行本ですでに72巻出ているので、このペースでいくと中華統一まで、まず100巻は固いと思われます。

最近、ちょっと待ち切れず、あと、映画の最新作を観たこともあり『キングダム』熱が再燃してしまい、辛抱たまらん!という感じで、関連本を読んでしまっているんですね、、

バックは映画『キングダム 大将軍の帰還』のチラシです。


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冒頭で書いたとおり、新書はまだ1/3ほど読み進めたところなのですが、自分はもうネタバレは気にせず読み進めてしまうと思います。

ただ、少し逡巡はあります。

やはり、まっさらで『キングダム』を読みたい気持ちもあるのです。

ただ、(ただ、が多い。。)

救いというのはおかしいかもしれませんが、史実はモヤモヤしている部分もかなり多く、史実で大筋を掴みつつ、モヤモヤしている部分が『キングダム』でどのような物語に昇華されるのか、それを楽しみにする、という楽しみ方もあります。

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また、本書「始皇帝の戦争と将軍たち」には、例えば下記の秦の役職図や、


刻々と塗り替えられていく戦国地図の変遷など、


単純に勉強になり、『キングダム』を読む上でも、より物語の奥行きを楽しめる、という良い所があります。


私は西安の兵馬俑博物館にも行ったのですが、

本書「始皇帝の戦争と将軍たち」を読むと、埋められた俑たちは、軍隊の中でどのぐらいの位の兵士たちだったのか、『キングダム』にも出てくる将軍たちの俑は発見されているのか、そういった知識も得られます。

イマジネーションが刺激されます。

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・・色々書きましたが、「始皇帝の戦争と将軍たち」、一気に読み進めるのにやはり逡巡があり、途中で記事にしてしまいました!


ところで、トップ画像は『キングダム』第1巻の最初のページに描かれる、将軍となった主人公・信なのですが、、

漫画では信は下僕から出世していく設定で、最初は、姓もなかったのが、数々の殊勲を挙げたことで、単行本の59巻でついに姓「李」を勝ち取ります。

59巻でようやく1巻のフリが回収されます。

これもおそらく、最初の想定よりだいぶ遅かったのじゃないかな、と思います。

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