成功ってなんだろう
1日4本しか来ないコミニュティバスに乗った。
道は狭くてバスは古く、カーブは急で、ガタガタゴトコト揺れながら。
乗るのはお年寄りばかりなので、一番若手であろう私はちょいちょい立つ。
くねくね小道を抜けて桜並木の道に差し掛かると、あちこちから口々に綺麗ね〜と声が漏れる。
それに呼応するように、ほんとねぇ、満開ねぇとまたあちこちで声が漏れる。
そして駅前でおりますボタンを押したら、僕が押したかったと泣きそうな子供の声。
すると一度ランプが消え、「いいよ、押してごらん、僕。」と運転手さんの声。
ピンポーンと鳴ると、満足したかいと笑う。
降りようとしたらさっきのご夫人が、席ありがとうねと。
まいっちゃうね。
こんな暮らししてたら、もう野心なんて全然なくなっちゃって。
生きてるだけで充分な気がしちゃうんだよね。
季節を楽しみながら暮らせるだけでもう満足しちゃうよね。
何かどうしても成し遂げたいことがあるなら必死にやるのもいい。
だけど、むやみに成功者というものにならなきゃいけないことなどない。
目指すものによって成功の定義も違うし、よくわからない焦りからくる向上心や、何者かにならなきゃいけないような切迫感もいらない。
去年都内のある起業セミナーでは、講師の方が「みなさんお金持ちになりたいですかー?」と聞いた。
それを強く目指す人には必要な質問だったのだろう。
そしてそこを出るときには、売上を今の倍にしなくては!
いやもっと‥という気持ちになる。
起業セミナーなんだから大事なことだろう。
そしてそこで違和感を感じてしまう私は、きっと目指すものが違うのかもしれない。
さあ。
今年は寒くて長持ちした桜もそろそろお別れ。
お互い生きてれば、また来年会えるでしょう♪
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