13. 東田直樹さんのFCを考える
少しセンシティブな話題です。
私は東田直樹さんもFCを行っていると考えています。
というか、昔は東田直樹さんも「FCです」と公認していました。2008年にはアメリカにおける有名なFC推進者のダグラス・ビクレン氏とジョイント講演会を行っています。講演のタイトルは『ファシリテイティッド・コミュニケーション(FC)とは?-あると思わなければ見つけられないもの-』です。
しかし、東田直樹さんについてよく知っている人はこう思われるかもしれません。「東田さんのFCはエマさんやベンさんとは違う。テーブルに文字盤を置いて自分で指差している」と。
ここで逆に考えてみましょう。
文字盤を置くためにはテーブルが必要です。
そしてテーブルは「目隠し」になります。
あなたは「目隠し」なしに東田さんのFCを見ることはできないのです。
そして、落合俊郎らの論文『Facilitated Communication (FC)と表出援助法の比較研究―― 肢体不自由,重複障害のある児童生徒への効果を求めて ――』(2017年)には次のような記述があります。
東田・東田(2005)では,介助付きコミュニケーションの手続きは FC や表出援助法と同じで,この本に付属している DVD では,母親が彼の脚に触れた状態で自分でキーボードを打ち,原稿を書いている様子が映し出されている。
これを読んで次のように思われる方もいるでしょう。「昔はそうだったかもしれない。でも今は違う。母親の隣にいないところで自在にタイピングしている」。
思い出してください、クレバー・ハンスを。必ずしも触れる必要はないのです。
これを読んだ方は次のように思われるかもしれません。「少しも触れずに、もしくは少し触れるだけで、あんなに複雑な文章が書けるはずがない」。
思い出してください、ハリー・フーディーニを。「トリック」はいつだって、簡単には見破れないものだと。
それに、自閉スペクトラム症の方々の中には、周囲の人たちが驚くような特技や記憶力を持っているケースもあるのです。
私は、何ができても別におかしくはないと思います。
これを読んで、こう思われた方もいるのではないでしょうか。
「東田直樹さんに対して失礼だ」と。
失礼でも、真実だと思えば、それを言うのが「誠意」ではないですか?
東田さんはこの重要な問題を「失礼」で片付ける人なのですか?
むしろ私は聞きたいです。
東田さん、「あなた」はどう思うのですか?
これは私の魂の言葉です。
私は「本当のあなた」と友達になりたい。
以上です。
続きは未定。