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情報が少ない中国のマンガ「莫林的眼鏡」をずっと探しているという話。

こんばんは。「腱引き」「つるた療法」の別府湯けむり道場、大平です。

今回はわたしが2012年に開催された中国武術の世界大会(第5回世界伝統武術フェスティバル)の帰りに安徽省・黄山駅の売店で買った漫画を紹介します。

その漫画は、

「莫林的眼鏡』」(モーリンのメガネ)

といいます。

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日本の漫画の中国語訳はよく見かけていたものの、純粋に中国国内で描かれた漫画というものをそれまで読んだことがなかったため、物珍しさが先行し、よく確認しないで購入してしまいました。9巻という非常に中途半端な巻数のものを買っているのはそのせいです。日本の漫画冒頭にある「これまでのあらすじ」も存在せず、しょっぱなから「???」なまま読み進めたのでした。

一通り読んで分かったのは、この漫画がある種のメガネをかけることで別のキャラクターに変化することができる仮想空間へと入り、そこでのバトルが繰り広げられるというストーリーだということです。日本でいうところの往年の名作漫画「プラモ狂四郎」のプラモシミュレーションあたりを想像してもらえると分かりやすいのではないでしょうか。

その中で、主人公・莫林(モーリン)は勉強嫌いで暇さえあれば空想ばかりしている劣等生として描かれています。ゲームの腕前もチーム(「不死鳥戦隊」というそうです)の中では最弱の部類のようで、作中で孫子の故事・「田忌賽馬」を利用した作戦においては弟の莫飛(モーフェイ)から下等馬扱いされる有り様です。

(「田忌賽馬」については、下記リンク先をご参照ください)

しかしながら、この手のバトル漫画にありがちな「普段はダメダメだが実はすごい潜在能力の持ち主」という設定が御多分にもれずこの作品にも存在し、巻の最後に莫林のパワーアップを感じさせる描写があります。問題はその先がどうなっているのか分からないことなんですが。

ところでこのマンガ、敵も味方も、そして必殺技でさえも「どこかで見たことがあるもの」が多いのは気のせいなんでしょうか。そこはやはり著作権などあって無きが如しの中国、さすがはその中国発祥の漫画であると思わざるを得ない、そういうことなんでしょうか。

(冒頭に「版権所有、盗作を禁ず」と書いてるのは何かのギャグかと思いました)

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(↑)この「正義連盟」というのが本巻の敵で、スー○ーマン(超人)、スパ○ダーマン(蜘蛛侠)、バッ○マン(蝙蝠侠)、ウルトラマンタ○ウ(泰羅奥特曼)など……うーん、やはりどこかで見たような気がしますね……気のせいかなあ。まあ、味方にもウルトラマンテ○ガがいるみたいですが。

それもまあ、先述したプラモシミュレーションに近いものとすれば「まあ、そういうものなのかなあ」と思えなくもない気がします。空想内でどのキャラになろうが、個人の勝手ですものね。

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(↑)大人気格闘ゲームであるストリートファイターの人気キャラ・春麗の代表的必殺技であるスピニングバードキック、中国では「春麗旋風腿」なのですね。一つ物知りになった気分です。気分だけです。

実に中国らしい漫画なのですが、意外にも続きが気になって仕方がありません。『「葉問」や「刀のアイデンティティ」購入の際にそうしたように、9巻以外の巻をまとめて国際注文しようかと思いきや、全巻(12巻)売っていてかつ日本まで送ってくれるところはないようで……。

というわけで。

中国に用事のある方、どなたかついでに買ってきてくださいませんか?

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