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真冬こそ裸で寝よう! めちゃくちゃ暖かいですよ でも、手足が冷たい時にはどうしたらよい

裸で寝るとなぜ暖かい?
理由はともかく実践してみると不思議にも暖かいのです。
どうしてなのでしょうか?

わたしなりに考えた理由をメモっておきます。

暖かい理由

入眠時には、「深部体温」を下げて内臓の温度を下げ、脳の温度も下げて活動を抑え、より深い眠りに入る必要があるそうです。
深部体温を下げるために手足に熱を放熱してもらいます。
そのため、手・足・顔はポカポカになります。
その熱を上手に使って、体のまわりを暖かくするには、どうしたらよいでしょうか?

裸で寝ると肌と肌が接触することができ、その部分が暖かいのです!
まず、腕と体の接触。それから、両脚どうしの接触。
腕と体が接触する長さが 50cm、幅が5cmとすると、 両手で合計500㎠。
両脚が接触する長さが 50cm、幅が10cmとすると、 合計500㎠。
つまり、これだけで1000㎠になります。これは 36°Cに調節した33cm四方の電気マットを体に当てているのと同じです。
とくに足・脚は、体を横にしてくっつけていると、温まってきます。
ほとんど温度差がなく接触部分の放熱を防いでいるので快適なのです。
もしかしたら、何も着ないことで体を締め付けず、血行がよいのかもしれません。

逆に、体表を覆うネル素材のパジャマを着て寝た場合はどうでしょうか?
たしかに布が体を保温して暖かいですが、肌と肌の接触を遮断してしまうため、それだけ体から熱が逃げてゆくわけです。
同じ理由で、寒いからといって靴下を履かないほうがいいかもしれません。
ただし、手足が冷たい場合、毛細血管が細くなっている場合があります。
その場合、体の熱の放出ができず、しかも足が暖まらず、気になって眠れないことになるので、ダボダボのヒートテック靴下を履くのがいいと思います。足が発汗すればその水分で発熱するので。

ともあれ、朝起きる頃には体が芯まで温まっているいて驚くことでしょう。人によっては布団から足を出して寝ていることに気がつくでしょう。
体から湯気が出ているような錯覚さえ感じるひとも。

おすすめの寝かた

服を着ない分、布団の外に熱を逃さない必要があります。
布団がはだけて外気が入らないようにしましょう。
大きめの毛布で覆うなど、十分な断熱を行いましょう。

それに加えて、下着だけで寝るときには、室温によって

  1. 部屋を温める

  2. 布団を温める

  3. お湯をいれたペットボトルを持ち込む

  4. 脱げやすいかなりゆるい靴下をはく

  5. 猫を持ち込む

これらを組み合わせるとよいでしょう。
また、布団によっては、首のところから冷気が入り、裸の肩や首を冷やしてしまうので、冷気が入らないような工夫をしたり、肩を防寒したほうがよいでしょう。首から肩にかけての防寒が非常に重要です!

手足が冷たい時どうしたらよいのか?

寒い時なぜ手足が冷たくなるのだろう?
その仕組みは解明されていて、AVA血管というものが収縮することで熱が逃げるのを防いで、内臓の温度を保とうとするのだそうです。

  • AVA血管が収縮=>手足が冷たくなる (断熱)

  • AVA血管が拡張=>手足が暖かくなる (放熱)

https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100031/120400531/
AVAは収縮して末梢への血流を減らし、そこから熱が逃げるのを防ぎます。

AVAは、皮膚では手足の末端、顔の一部だけに存在する特殊な血管だ。手の場合、甲側ではなく、手のひら側にあり、足では足裏と指、顔では耳、まぶた、鼻、唇と、皮膚の薄い末梢に多く、皮膚表面から約1mmと毛細血管より少し深いところに1平方センチ当たり100~600個存在する。拡張したときの直径は毛細血管の約10倍。つまり、流体力学の法則から流れる血流量は1万倍にもなる。一方で、完全に閉じると血流量はゼロになる。

平田耕造(ひらた こうぞう)さん
神戸女子大学家政

水風呂の活用?!

では、寒い時に手足を暖かくするには、どうしたらよいでしょうか?
AVA血管を拡張すればいいことになるが、自分の意思で自在にコントロールできるのだろうか? 練習すればできるのか?

それは、個人差があるだろうし、簡単に方法が見つかるとは思えないが、平田博士のことばを読む限り、寒冷刺激を使って体得できるかもしれません。
水風呂を活用して、AVA血管の拡張を練習してみようと思います。

【冷水浴びをすると冷えに強くなるのは本当だった】
 冬場に冷水で洗い物などをしていると、最初は冷たくて痛いと感じるが、そのうちに感じなくなって逆にポカポカしてきた経験はないだろうか。10度以下で痛みを伴うほどの厳しい冷たさになると、凍傷になるのを防ぎつつ、体温も維持するために、AVA血管はあるレベルで開閉をくり返す。これが「寒冷血管拡張反応」だ。
 この反応には民族による違いもあり、日常で厳しい寒冷刺激にさらされているイヌイットの人々は反応性が高く、痛いと感じる前にこの反応が起こるという。逆に熱帯育ちで寒さをほとんど体験しない民族は同じ条件でテストしても数十分間ずっと痛いままで、この反応が起こらない。人間の体は環境に適応するのだ。
 「子どもの頃から寒冷刺激にさらされている人は、寒さに強くなることも十分に考えられます」(平田さん)

平田耕造(ひらた こうぞう)さん
神戸女子大学家政学部教授 医学博士

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