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自責と他責のどちらか

コールセンターでマネジメントをしています。今回は、会社の社風について話をしていたときに、そのなかで「うちの会社、他責な人が多いですよね。もっと自責に考えるようにしないと」という会話をしたことがあり、その発言ついて私の思う事を書きます。

自責と他責

「自責」とは自分に責任があるとする姿勢です。

自責思考の人は、何かトラブルが起きたときに誰かのせいにするのではなく、自分に責任があるとして、自分にできることは何だったのだろうかと考えます。

「他責」とは他人に責任があるとする姿勢です。

他責思考が強いと、自分には非がない、全部周りの誰かが悪いという発想になります。

例えば、新しいキャンペーンを販促部門が企画して実施したものの、運用の想定が甘く、事前に準備したQ&Aや資料だけではオペレーターが対応しきれないという状況である場合があったとします。

コールセンター部門の管理者の立場で、自責思考の人は「販促部門はコールセンターの運用を想定できないよな、もっと自分が運用の想定に関わっておくべきだった」というように考えます。

対して他責思考の人は「販促部門はちゃんとできてないじゃないか。いつも想定が甘いから困ります。しっかりしてください!」という発想になります。

どちらがいいのか

自責思考だと、自分にできることは何だったのかを考えます。この姿勢は建設的で、周囲から「責任感のある人だ」と良い評価をしてもらいやすいです。

他責思考だと、自分は悪くないという前提で他人に改善を求めます。この姿勢は、周囲からは「無責任な人だ」という悪い評価をされやすいです。

そのため、議論のなかで「自責」「他責」というキーワードが出てきたときに、「自責=善」「他責=悪」という暗黙の了解があります。

ですが、なにごとも偏りがあると、何らかの弊害があるものでバランスが大事だったりします。

結論としては、私の考えは「自責」と「他責」はどちらか一方を選択するものではなく、双方の視点を持つことが大事だと思います。

先ほどの例でいうと、自責思考で「もっと自分が運用の想定に関わろう」としましたが、これは根本的な解決策ではなく”対処”でしかないです。

自分がいつまでも、その都度、運用の想定にコミットしつづけないとならない環境となることが解決策ではありません。

他責思考の人が言っていた「しっかりしてください」が目指すべき着地点で、コールセンター部門が必要以上にリソースをかけないでも、販促部門がしっかりすることが理想です。

販促部門がしっかりと運用想定をできるようになるためのプロセスとして、コールセンター部門が対処的にかかわるのは、効果的だと思います。

このように「自責思考」に自分にできることを考える、「他責思考」でどういう外部環境になることが良いのかを考える、どちらか一方だけにならず、双方の視点で考えてみましょう。

考えてみて、もしかしたら自分にだけ原因があるかもしれません、その時には潔く自責で動きましょう。そこで他責でもいいんだと誤った解釈をして逃避行しないようにしてください。

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