核兵器廃絶、それだけが目的でいいのか?

核兵器廃絶、という運動をが広島、長崎を中心に行われている。我が国が唯一の被爆国だから、その悲惨さを伝えて、核兵器をなくそう、という運動だ。

その理念自体は素晴らしい。しかし、その運動によって、ロシア、中国、北朝鮮が核兵器を廃絶するだろうか?

暴力団やチンピラヤクザに暴力反対、と言って、果たして、暴力がなくなるだろうか?それと同じことのような気がする。

相手が戦争をしようと悪意で準備をしているところに、戦争反対、と丸腰で近づいていっても、殺されるか、囚われるだけだろう。相手が戦争を止め、武装解除することは考えられない。

だとすれば、どうすればいいのか?それには、核兵器を無力化する兵器を開発すること、核兵器を迎撃できるシステムを作ること、核兵器を打った瞬間にその国の全てがシャットダウンするようなシステムを作ること、など、強制的に核兵器を使えなくすることだろう。

さらに、核兵器のみを廃絶しても、もっと強力な兵器が出てくるかも知れない。毒ガスなどの化学兵器や、ウイルスなどの生物兵器も殺傷力の高いものもある。そうしてものも含めて、大量破壊兵器全体を廃絶することを目的にすべきだろう。

すべての人間が聖人君子ではない。人殺しに快感を感じ、10代でも人を殺す人もいる。そういう人に暴力反対、と言っても意味がわからないだろう。

禁煙の社内でタバコを吸っている人に注意したら、逆にボコボコに殴られた高校生もいた。そういう人種にタバコをなくそう、と言ったところで殴られるだけだろう。核廃絶を念仏のように唱えていても、いつの日か、核兵器で殺されてしまうリスクは決して減らないだろう。

敵国を皆殺しにする、という思想を持っている国に対して、核兵器廃絶、と言っても聞く耳を持つはずがない。その現実を踏まえた活動であるべきだ。

本当に核兵器廃絶を望むのであれば、上述のように、核兵器を無力化する兵器を開発するか、核兵器を使った国に極めて強力な罰を与えることで抑止するくらいだろう。そうした、核兵器予防の研究に多くの予算を使うべきだろう。

机上の空論、念仏を唱えていても何も解決しない。現に、ウクライナは核兵器を使用されるリスクに直面している。それどころか、イギリスやEU、米国もロシアのサルマトを迎撃できないので、核兵器を使われるおそれがある。サルマトの準備が整えば、プーチンが核を使わない理由はない。全世界が滅ぶ可能性もあり得る。ロシアを除いて。

そんな状況で核兵器廃絶、と口で言うだけで、聞く耳を持つ指導者がいるわけがない。厳しい現実を直視して、本質的な対策を考えるべきだろう。お願いだけで聞いてくれるというのは楽観主義過ぎる。お願いしても、拷問され、臓器を生きたまま摘出され、殺されるだけに終わる場合もあり得るのだから、現実的に効果のあるやり方を模索すべきと思われる。

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