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ミニマリスト的本の減らし方

この1年で400冊はあったであろう本を減らしに減らしました。

今家にあるのはたった12冊です。

ここまでくるのに、毎週のようにブックオフに通い、
徐々に減らしていくことで本の厳選を進めてきました。

いあまる12冊は、そんな中で生き残った精鋭達です。


1年前、まだ沢山の本に囲まれていた自分に宛てるつもりでこのnoteを書きました。

なぜ本を減らすか

ミニマリスト先駆者の言葉を借りれば、物を所有する事には大きく2つのコストがかかります。

1つ目が物理的コスト。

これは本を所有する事による「保管のコスト」と同義です。


『いやいや、本は持ってても細かい手入れなんかいらないし、車検もかからないから保管コストも所有コストもないじゃん』

と思われがちですが、シンプルに考えれば本に対して家賃がかかっているわけですね。

例えば本棚に1平米使っていたら、その分本棚に家賃を払っていますよね。

引っ越す際にその本棚分がなくなれば、部屋が少し狭くてもOKですし、引っ越し代もいくらか安くなる可能性があります。


ただ大事なのはもう一つのコスト、心理的コストです。

僕は400冊という本を所有していましたが、
読んだけどもう読まない本、
買ったけどもう読まない本というのがほとんどでした。


そもそも同時に読める本はどんなに頑張っても10冊くらい。

元日本マイクロソフト社長の成毛眞さんは「本は10冊同時によめ!」という本を出していますが、裏を返すとこれ以上の本を並行して読むのは結構きついと思うんですよね。


となると、400冊もあると、ほとんど読んでいない本ばかりになる。

一生のうちに所有している本全てに、もう一度でも手に取って読む瞬間がくるでしょうか。

「論語読みの論語知らず」なんて言葉がありますが、
僕は「論語持ちの論語読まず」状態な本がたくさんありました。


というのも、本は買っても面白くなけば読まないというのが、僕の読書哲学の一つなのですが、そんなことをやっていたらどんどん読まない本が溜まっていたんですね。


これら全ての本を「いつかまた読むかもしれない」と思って、本棚の肥やしにしていました。


人間と同じで、肥えた本棚というのは見苦しい。


圧迫感がありまし、読んでない本とか見ると、「いつか読むよな?」と言われてるような気がしていました。


今では電子書籍で本を読むこともありますが、当時はまだ紙派だったこともあり、この本棚からのプレッシャーというのを日々感じていました。


今だからこそ、本から必要以上にプレッシャーを受けていたと認識できていますが、当時はそんな状態を言語化できていませんでした。

ただ間違いなく、心と脳のワーキングメモリをこの本達が占拠していたのは事実です。


本棚がスッキリするとより次の本を読もうというサイクルも早くなります。

これまでは本を 買う⇨読む⇨本棚へ という流れだったのですが、
数ヶ月に及ぶ、本や本棚を含めた断捨離で、そもそも本を置くスペースが、ほとんどありません。


そうすると、本を買う⇨読む⇨売る というサイクルになるのですが、本を「買う」「売る」タイミングで古本屋にいくので新たな本(しかも安い)の出会いが増えます。

そして本を売るので、本を買っても問題ないという無限ループが出来上がりました。

このループに入ると自ずと本を読むスピードも上がりました。

そもそも本棚に読まない本があるというのが、気持ち悪いですからね。


本を減らしても問題ない

実際に、本を減らして問題ないのでしょうか。

僕の場合、全く問題なかったです。

仕事関係のテック系の本などもありましたが、
そもそも読んでいない、もしくは読み終わってたりするので、なくなっても全く問題ないです。



では仮に「またあの本を読みたい」となったらどうするか。

その時は、買うか借りれば良いだけだと思ってます。

一昔前と違って、電子書籍も充実してますし、全国の図書館の所蔵も今やネットで調べられます。

Amazonで中古を探せば一円の本にも出会えます。メルカリなどのフリマアプリで買うという手もありますね。

これが10年、20年前だったら状況は違いました。

今は本の取得コスト(金銭的にも手間も)が格段に下がっているので、「まずは減らしてみる」ということで全く問題ないと思います。


本を捨てる順番

僕の経験も踏まえて、ここからは、どうやって本を減らしていくかを具体的に紹介します。

①3年以上手に取っていない本
まずは3年手に取ってない本があれば捨てましょう。
勿論売ってもいいです。


なぜ3年というのを一つの区切りにするかというと、3年もすると人間の考えや価値観が変わっていると思うからです。

「3年」という期間は、中学校や高校の期間と同じです。

これだけの期間を経れば、
自分の仕事や生き方
社会に対する価値観
必要な情報、というのは変わっています。


昔は趣味で持っていた本も、そもそもその趣味すら変わってる可能性があると思うんです。

そして3年も手にすら取っていないのであれば、減らしたとしても全く生活に支障はないと思います。


②今の生活に不要なもの
ここから少しレベルアップします。
3年という区切りで本を減らせたら次は、今の生活に「不要なもの」という生活基準で考えます。

例えば、大学受験を終えたのに参考書をいつまでも持つとかいう場合です。


思い出として持っておくという価値観を否定するものではありませんが、
僕の場合、スペースの限られた本棚には、
・かつて学んだことより今学んでいること
・これから学びたいこと
の本を入れたいです。

受験で頑張ったとか、そういうことは心の中にあって、ずっとなくならないと思うので。


さて、ここからはさらにレベルアップします


③1年以上手に取っていないもの

もう少しレベルアップすると1年触れてないものも捨てましょう。

3年から1年というスパンになると、そこまで価値観に変化はないですが、1年前に当時勢いで買って読めてない本というのが出てきます。


一方で1年くらいであれば、買った後しっかり読んだという本もあるかと思います。

ですが、「その本もう1回読みますか?」という質問に「イエス」と答えられる人はどれだけいるでしょうか。


本を減らす方法

「どの本から減らすかは、よーくわかった。
でもどこに売ったり、捨てたりするのがいいんだ?」という声にここからお答えします。

①古本屋に持っていく
結論、これ以外に選択肢はありません。
僕は400冊近い本のほぼ全てをBOOKOFFで売りました。

なぜ、メルカリでも人に譲るでもなく、古本屋なのか。

それは最も「即効性」があるからです。

100冊以上の本を裁くとなると、めちゃくちゃ時間がかかります。

フリマアプリで売るには投稿と配送に時間と手間がかかりすぎる。
すぐには売れない本も出てくると、本棚が在庫状態になります。

また、リアルのフリーマーケットでは売れ残りの可能性がある。

フリマに持っていって、また家に持ち帰るのはなかなか苦痛ですよ。



古本屋では買取金額が安いという意見もありますが、
そもそも読んでいない本=価値0、
なんなら「所有コスト」もかかっており、
むしろマイナスくらいなので損をするということはないと思います。

そして、本を人に譲るというのもあまりお勧めしません。
僕も何冊か友達や同僚に譲ったのですが、
インスタなどで本譲りますとか紹介して反応が来るのを待ってたり、
約束が取れても渡すまでにも時間がかかります。


ものを減らすのには即時性が大事なのです。

ちなみにブックオフでは、書き込みありでも、CDなしの英語教材でも、高いときは500円くらいで買い取ってくれたので、そこまで選択肢として捨てたもんじゃないと思います。


どうでしょう。本を減らす気になったでしょうか。

本棚を減らす過程で自分の価値観にも気づくことができます。

自分にとって必要なものは何なのか、それを本棚は表しています。

このnoteが本棚ミニマリストへの一助になれば幸いです。