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1年で30キロ。アラカン女の”生き直し”ダイエット!#2やせて人生こんなに変わった

#2  やせて人生こんなに変わった。

やせることによって獲得したものはとてもたくさんありました。

・できるようになったこと

それまではできなかったことが、ずいぶんできるようになりました。
まず、肉が邪魔をしないので、からだの可動域が増え、いろいろな動きができるように。たとえば、椅子に座っているときに足を組む。これ、なんでもなさそうですが、太っているときは「せーの、よっこらしょ」みたいに勢いをつけて足をあげないと組めないし、組んだ上の足の膝が曲がり切らないんです。それが、今は、退屈な会議の時など、気がつくと何度も足を組み替えて上の足をぶらぶらさせちゃったりしています。あと、ソックスを履くときに、立ったまま片足立ちで楽ーに履ける。ストッキングも立ったままはけるし、時間がたつとだんだんおなかの肉がはみ出してくる、みたいなこともない。(太っているときはありました)。靴紐を結ぶためにしゃがむと胸がおなかに押されて窒息しそうでしたが、今はそんなことありません。ヨガをやっても、体が重くてできなかった「スキのポーズ」(寝転がって、体をエビぞりと逆方向に折り畳み、頭の向こうに足をつく、というやつ。)ができるようになりましたっ。前屈も、体の固さは変らないのに、おなかが邪魔をしない分だけ余分にまがる。シートベルトもゆとりをもって締められます。病院でも、注射や点滴のたびに、あまりにも脂肪が厚くて血管がみつからず、看護婦さんを難儀させるのが大変恥ずかしかったのですが、やせて難なく血管が出るようになりました。掃除をするにもレンジフードを拭くために流し台の上に乗るなど、ハードルの高いことがこなせるようになりましたし、せまいところに手が入るようになりました。

  • からだが楽ちん。数値も改善

体はうんと楽になりました。太っていた時は疲れやすく、すぐ横になって休みたくなっていました。今より30キロ重かったということは、海外旅行の大きなスーツケース+機内持ち込みキャリーバッグと同じくらいの重さの肉を体につけて日々生活していたわけですから、そりゃ疲れるだろうよ、というものです。今は、休み休みでなくても動けるので、一日のうちの使える時間が増えた、という感じです。まあこれはノンアルの日が増えたおかげで、夜は出来上がっちゃって使い物にならない、ということが減ったからでもありますが。
慢性的な背中や膝の痛みが軽くなりました。背中は、鉄板が入っているのか?というほど張っていたのが、かなり柔らかくなりました。これも、やせたことよりも、お酒を減らしたことによる効果かな?膝も格段に楽になり、走ったり、階段を上ったりするのが苦にならなくなりました。前は、観光ツアーなどで集団で移動するときに、階段や登り坂があると完全に皆さんの足を引っ張るので、別行動したり参加しなかったりしていましたが、もうそんな気兼ねは無用です。
健康診断の数値も改善しました。私は、高コレステロール、高脂血、高血圧、脂肪肝、と成人病のデパート状態でしたが、「除脂肪体重を落とさずにやせる」という、筋肉をつけて脂肪を落とすダイエット&トレーニングで体重を落としたため、体脂肪率が40%から20%くらいに減り、ほぼすべての数値が正常圏内に戻りました。また睡眠時無呼吸の治療もしていたのですが、やせて状態が改善されたので、いまはCPAP(という寝るときにマスクを装着してのどに空気を送って気道が閉じないようにする機械)は返上しました。血圧だけは、プレッシャーやストレスでイライラカリカリしている時には高かったりして、いまだにコントロールが難しいです。

・エンゲル係数も下がった!

数値に変化が起きたのは、体だけではありません。お財布にも起きました! 飲食にかかるお金がずいぶん減ったのです。減量中は基本的に外食せず、お酒もほとんど飲みませんでした。外食だと、炭水化物をとりすぎてしまいがちです。私は、一食につきごはんなら120g、めんは80gという指導を受けていたのですが、外食だとその倍くらいでてきます。ごはんは盛る量を減らしてもらえばいいですが、麺類などはちょっと難しい。出されたものを残すのは気がねなので、ついつい食べ過ぎます。また、どのくらい油を使っているのか、自炊なら把握できますが、外食ではわかりにくいです。なので、自分で料理をするか、出来あいのものを買うならカロリー表示のあるものを買ってきて、なるべく家で食事をするようにしました。そのようにしていると、毎晩外食してアルコールもガンガン飲んでいたころより確実にエンゲル係数が下がります。かなり高級な食材を買ったとしても、外食よりは全然安いです。私は、仕事で時間がない時やくたびれている時などは自炊しきれないので、野菜中心のレトルトや冷凍のおかずの宅配も利用しています。気に入ってリピートしているものは、一食分が800円くらいしたりして、決して安くはないのですが、外食してお酒も飲むと3,000円から5,000円くらいはかかりますので、その差は歴然。一か月で5~8万円は節約できたはずです。

  • サイズダウンで生活が楽しくなった! 人の見る目が変わった!

やせて、生活の喜びを手に入れました。上に書いたように、日々できることが増えてくると、気分があがります。また、洋服がサイズダウンできて、着る楽しみが増えました。太っていると着るものが限られます。だいたいゴムウエストの服。体の線がなるべく見えないようにだぶだぶの服を着ますが、大きな体の上にだぶだぶですから、巨大な服になります。大きいサイズの服は形が良くなくて、とてもおしゃれする気になりませんでした。(オーバーサイズでもかわいい人っていますけど、かなりセンス良くないと無理。) でも、やせてくると着られるものが増えます。腰回りが隠れるようなものばかり着ていたのが、ウエストマークしたものも着られるように。それまであまり着ていなかったジーンズやスリムなスカートも大丈夫。洋服を買うのが楽しくなります。コートのベルトも締められて、気分がシャキッとします。
 見た目が相当変りました。体重的には20代のころくらいに戻ったので、すっきりしました。自分でもしみじみ鏡を見て驚いてしまいますが、人の見る目が劇的に変わりました。
 職場の同僚など毎日会っている人は、10キロ減ったあたりからちらほら「やせたよね」と言うようになります。きょうび、体重のことにふれるのは、ほめる場合でもハラスメントとなる可能性があるため、みな最初遠慮しいしいでしたが、20キロ超えたあたりからは手放しで「すごいやせたね」「よかったよねー」と言ってくれます。太っていた時は体調が悪くて休むこともあったので、いつか卒中や心臓発作を起こすのではないかと周囲は心配してくれていたようです。ランチタイムにオフィスの水場でせっせとダイエットメニューをチンしている私を見て、どうやっているのかと興味津々の仲間も。
 しばらくご無沙汰していた人は、会った瞬間「あれ?どなたですか?」みたいな反応を見せ、「ん、ひょっとして?ええーっ?」と二度見三度見して驚き全開、というのがパターンです。知人のバーのママが、最初私だと気がつかず、しばらくしてからこのパターン反応でのけぞった時には、人を見るプロの目をも欺くほど見違えちゃったかー!とちょっとガッツポーズでした。あまりにやせたので「ひょっとしてよくない病気?」と心配してくれる人もいます。説明すると、「健康的に減らしたのだったらよかった」「言えなかったけど、ずいぶん太っちゃって大丈夫かなと思っていた」と言ってくれる人も多かったです。太っていると”自分がコントロールできない人” “意思が弱く誘惑に負ける人”というネガティブな印象を持たれがち(まあ、私は実際そうではありますが)。 損していたんだなー、と思います。
 スパやジムなどで、館内着を貸し出してくれる時、スタッフの方が出してくれるのが、前は自動的にLLサイズだったのが、今はSやMサイズで、これも人の見る目のうれしい変化です。

  • 一番大きいのは自己嫌悪から解放されたこと

いろいろと手に入れたものはありましたが、一番重要なのは、自己嫌悪から解放され、自信をもてるようになったことだと思います。長い間、自分を見ないようにしていました。太って、頭頂も薄く、目の下の袋がだるんだるんしている醜い自分がいやで、鏡も見たくない、写真にも写りたくない、こんな自分を自分だと思いたくない、という気持ちで過ごしていたのです。でも、体重が減っていくにつれ、自分の様子を鏡で確認することがうれしくなりました。毎朝体重計に乗り、数字を記録する。1キロ減るたびに、ご褒美目標を定めていたので、それを励みに頑張りました。70キロ、65キロ、60キロといった大きい区切りの時は、ご褒美も大きめにしていたので、それをクリアしていくのも楽しみでした。新しい体重計、リセットポールという丸太のようなポール(これの上にあおむけになると背中がまっすぐになります!) 、ルンバとブラーバ、膝丈のワンピース、新しいめがね、新しい入れ歯(大奮発して着け心地の良いものに)…ほかにも「ホットクック」とか、「温泉一泊旅行」とかもご褒美にしていたのですが、月に2キロくらいおちていたので、お金と時間がおいつかず、ゲットしていないご褒美もあります。こうやって自分の努力で目標に近づいていくと、「やればできる」「変われる」と、自信を持てるようになってきます。体が大きい時は、ネックレスのチェーンの長さがたりなくて首に食い込んだり、浴衣の帯の長さが足りなくて蝶結びができない、巻きスカートの布と布が重なる部分が足りなくて”巻き”にならない、お風呂上りにバスタオルを巻くつもりが、長さが足りずに体を巻ききれない、など日々情けない思いをすることが多く、そんな思いのひとつひとつが小さいとげのように心に刺さっては残っていました。でも、サイズダウンしてそういうことがなくなると、失っていたプライドを回復できたように感じます。卑屈な気持ち、平気なふりの虚勢も氷解し、とげも一緒に流れていってくれたようで、精神衛生上、本当によいことでした。せっかく体重がおちて少しは見られるからだになったのだから、次は頭頂部や目の下のたるみの改善に取り組もう!と前向きに考えるようになりました。見ないようにしていた自分を、見られるようになったのです。

  • やせて困ったこともある。

やせた結果、思わぬ現象が起きました。まずびっくりしたのは、お腹の皮がたるんたるんになってしまったことです。パンパンに張っていた皮が、中の脂肪がへったことによって、張っていない太鼓のようにしわっしわにしぼんでしまって、とくに胴体のおなか側は大変なことになりました。また、おなかはそれでもまだぽちゃぽちゃしているのに胸はげっそり落ちてしまい、貧乳の極み。困ったものです。落ちたいところは落ちず、落ちてほしくないところから落ちる、というのはダイエットあるあるですね。あと、首に何本も筋がたつようになり、老けてみえるのにも悩みました。いまは、やせてから1年くらいはたっているので、皮も張りをもどし、しわやすじが減ってきたのでほっとしています。
また、筋トレで体力をつけながら健康にやせたつもりだったのですが、大きな体重変動は体内バランスを不安定にしていたようです。そろそろ目標体重達成、というあたりで、溶連菌というのに感染してしまいました。どこにでもいる、子供がかかるような菌らしいのですが、大人も弱っているとやられてしまうようで、私は菌が膝に入り、手術して入院一か月、という羽目に陥りました。急激に体重を落とした後は、十分に養生しなくてはいけないようです。

結論。太っていて得なことはない。やせて手に入れるものは大きい。
いつから始めても遅くない。












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