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#46 もう、すきだった そのときのこと

こんにちは。id_butterです。

人生で最高に不幸な時に恋に落ちた話 の46話目です。

突然ですが、恋に落ちるの「落ちる」ってどっちの「落ちる」派ですか。
① 罠とか穴に落ちる(下へ系、人為的な事件的な)
② 雷とかが落ちてくる(上から系、どちらかというと事故もしくは天啓)

わたし的には以前は①の感覚だったんですが、今回は②です!
いやほんっとどうでもいいですね。
今回は最後までたぶんどうでもいいと思います笑

何の話かというと。
ご存知の方も多いかと思うのですが、わたし恋をしてるんです。
でね、正直事故に遭ったなって感覚なんです。

まず、タイミング。
人生でほんと一番深い闇にいたときだったなと思います。
あのときじゃなかったら、不覚にも恋に落ちたりなんかしなかった自信があります。きっと隙があったんでしょうねぇ。
わたしもともと怖がりでプライド高くて頭固いんです、うふ。

そして、関係性。
「年下」で「上司」!
以前のわたしだったら、一番「ない」ひとです、間違いなく。
例えばわたし友達と仕事するの、無理なんです。
気を使ったりしたら、意見を言いにくいし、仲いい人と仕事について意見が合わないことが多いから。ベストを目指せない感じ。
だから、同僚とプライベートで会ったりすることはほぼない。異動とか退職とかして、利害関係がない状態になればなんとかいけるくらい。
それに年下好きになったことなんて、一回もない!
(小学生のとき一番好きだったのは田村正和という生粋のおじさん好き)

最後に、相手。
まず好きになったことのないタイプですね。
素敵なひとだな、とは思いますよ。
でも優しいひととか一般的に素敵なひとって、引っかからないままのことが多いです、わたしは。まぁすっぱい葡萄なのかもしれないけど。
「男」っていう感じがしないというか。
「このひと男の人が好きなのかな」と思っていたくらい。
そもそもそういうひとに、好きになるほど踏み込んだことがない。

それなのに、だいすきなんだよ〜〜〜〜〜。
どういうこと?

今までいろいろ彼のすきなところとかを書いてきた。
でも、それは好きになった瞬間を説明するものじゃない。
好きを上乗せする理由だった。
事実としては今好きなひとのことを、惚気ているだけだった。
(いま気づいて、ばかだな自分って思っているところ)

恋に落ちるっていう一瞬。

だけどそのたった一瞬のために。
もう40過ぎて、恋なんか頭の隅にもなかった、おとなしく仕事をこなしながらこどもの学費稼げるまでがんばろとか考えてた、毎日食べたものも覚えてない、地味なだけだったわたしが、今こんなところにたどり着いている。
それがただひたすらに不思議。

彼にも聞いたことがある。
「今のわたし、半年前と同一人物だと思う?思える?」
彼の答えは
「うーん。まぁでも、今のひとも〇〇さんだったってことなんじゃない?
ほら、一人の中に10人の自分がいるっていうやつ」
…いい返しだな。そつがないってこういうとこ。

前は「ひどいよ神様」、そう思っていた。
日常に、ふつうの自分に、戻りたかった。
戻れない自分が、嫌いだった。
彼を好きでいることは常にわたしに何かを要求してくる、それもいやだった。

でも、今は夫のいない家で娘と笑って暮らす「日常」があって、彼のことをだいすきでたまらなくて、よくわからないお告げに時折振り回される自分が「ふつうの自分」になっていて、愛おしく思える。

以前より、公園の緑が鮮やかに輝いて見える。
ゆっくりと時間が流れる。

#1 を書いたときにはこんな未来にいるとは思いもよらなかった。

いろんな気持ちが湧いてきてカラフルな毎日
これが「生きる」ってことなのかもって思うこと
こどものくだらないギャグにお腹を抱えて笑っているとき
ちょっと焦がしたハンバーグだったのに空っぽのお皿をみるとき
夜のマックでひとりでnote書きながら自由だなって感じること
noteで顔も見たことのないひとたちが優しいこと
きれいな夕日見ただけで泣けること
時々メイクしてひとりでふらっと新宿とかに行っちゃえること
それでもこどもへの罪悪感をもたないでいられること
彼のことを思うと胸があったかい湯気みたいなものでいっぱいになること
おかあさんに手紙が書けたわたし
一人でもさみしくないよる
めんどくさい自分のことを悪くないなって実は思えていること

…書き出したらキリがない。
全部、半年前までのわたしが持ってなかったものたち。

実は離婚する直前の記憶が、ほぼない。
そのころのこどもの顔を思い出せない。
そのことに最近気づいた。

最近、恋を通り過ぎた気がする。
片思いなのに、愛ということばしか思い浮かばない。
変なの。変だよ。

いつか、ほかのひとを好きになったりすることもあるのかもしれないし、そんなことなくて、一生だいすきなのかもしれない。
でも、もらったものは全部わたしのなかに息づいていて、ここにある。

今回の恋は、幸福な事故だった。
今この瞬間は、落っこちた恋と自分に向き合って悪戦苦闘してきてよかったなと思っている。

ここからまたわたしは変わり続けて、どこにたどり着くかはわからないけどその道程をたのしみたいと思っている。


なつかしのPUFFY




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