3、化粧品メーカーの圧倒的王者、資生堂の群を抜くマーケティング戦略

大手メーカーにて現役でマーケティングの担当をしています@LLLSapporo(Twitter) です。
営業経験もあることから、より「現場の肌感のわかるマーケッター」として日々取り組んでいます!

今日は下記4つのテーマのうち

1、化粧品小売りにおけるチャネルについて
2、200ブランド2万点という衝撃的な品揃え
3、化粧品メーカーの圧倒的王者、資生堂の群を抜くマーケティング戦略
4、外資メーカー、ランコムの気合い


3、化粧品メーカーの圧倒的王者、資生堂の群を抜くマーケティング戦略

について書いていきます。


◆ 株式会社資生堂 
恐らく、日本に化粧品業界 という概念ができてから一度もその座を譲る事なく、圧倒的N王者として君臨し続けた企業。

「1872年 福原有信が国内初の民間洋風調剤薬局として創業」

→ 福原一族や、社内の生え抜き社員が社長を歴任し2014年に、
同社初の外部人材社長として魚谷さん就任。
以来実績が右肩上がりで上昇。

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今回の@cosmeTOKYOの現地視察から資生堂って、

やっぱりブランドマーケティングに強いんだなあということを強く実感しました。

前回の記事で書いたように、

(https://note.com/bellepeau/n/nee70638c6c1b)

200ブランド2万点という日本最大級の品揃えの@cosmeTOKYOに、
資生堂最強ブランド Cle de peau beauté /SHISEIDO / NARS /IPSA
が入っていないんです。

@cosmeとしては是が非でもほしいブランドで、交渉に相当力を入れたはずです。
例えば、最優先でブランド設置場所の選択権を与えるなど。
メーカーとしてもあれだけ集客が見込める場所なので、売上を取りにいきたいと考えます。

また、化粧品業界の風習のようなもので、

「力のある小売りとメーカーの力関係は小売りが上」 

というものがあり、@cosmeほどの有力店から交渉を持ちかけられた時に「断る」という選択肢はありえません。

しかし、結果からみると資生堂は断っています。

なぜ断ったのか?


...その答えは下記記事にありました。

https://www.fashion-press.net/news/56435

→ 4月オープンNTT都市開発が手がける複合施設ウィズ原宿に出店。
→ 新たな美の体験・発信拠点をオープンする。
→ IKEA初の都市型店舗が入る他、新感覚ストア、ヘアメイクアップ&アカデミー&スタジオ、レストランの3業態

つまり、SHISEIDO のブランドオンリーショップを設立するから近隣の競合である@cosmeには導入しないと。
SHISHEIDO のブランド政策としてオンリーショップを出店し、ブランド価値の向上を目指す。
目先の売上ではなく、中長期的にみたブランド価値の向上をとりにいった。

その他日系メーカーは最近特に売り上げが厳しいため、資生堂のような「森」を見る発想ができず、
「木を虫眼鏡で見る」状態に陥っています……

この事実から、「資生堂は本気でSHISEIDO GINZAブランドを育成する」という意思を強く感じると共に、マーケティングのプロだ....と感じました。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


次回は

4、外資メーカー、ランコムの気合い

について書きたいと思います!



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