アナルカサンデカリスム
普段は漢字ばかりの私ですが…
クライアントの要望でカタカナ を書くときもあります…
こちらはお蔵入りとなった作品ですが…整理していたところ押入れから出てきたので公開しようと思います。
そもそも、アナルコサンデカリスムという言葉を私は知らなかったので…新しい労働組合の看板だと言われ書いたのが始まりでした。
当時、私も、ああ…カタカナの労働組合などとやうは #ハイカラ であるなぁ…と思っていたのですが…蓋を開けてみるとフランスを源流に汲む…かなり極左の無政府組合主義 でありました…
アナルコは無政府主義、サンディカは労働組合 という意味で…ゼネラル・ストライキなどを行い労働組合が分配と配給をする社会を目指す団体でした…
マルクス主義が左翼運動の中心となり消滅したようですが…その志を受け継ぐフランス人に頼まれたのです…
私の妻がフランス文学 に傾倒していたので気づいたのですが…そのまま書を提出していたら私も逮捕されていたかもしれません…
近い思想としてアナーキズムというものがありますが…無政府というものはかなり難しいと思っていて…私が思う政府の一番の仕事は富の再分配であろうと思いますが…理想の社会は(良く友達の間で政治や宗教の話はご法度だと言われますが)個々が主義思想を持っていながらそのことで差別されず友好関係を気づける社会なのではないかと思うのです…
そうなれば今、AIの発展もめざましくベーシックインカムなどの話も盛んに行われていますし無政府主義というものも達成できるかもしれませんが…
それらは全て理想であってまず個々が自分の考えを持つ…そのレベルにまで達せれないというのが実情だと思います…
今、テレビの力も弱まり…人々が信じるのはテレビの情報のみであったものがインターネットによっていくらでも収集することが出来る…ただ、人間ですので #バイアス もあれば時間の制限もあり全てのものを収集するには時間が足りな過ぎる…
私自身も書以外の知識はほとんどありません…
#TikTok のような20秒の動画を扱うSNSが流行った背景も情報過多が挙げられると思います。
何か1つのものにじっくりと取り組む…そして感情論ではなく理論的に専門家たちが交流できるそんな社会がくればより人類の文化的幸福度は上がっていくのではないかなと考えているのですが…
やはり切り貼りされた情報では面白みを全て感じることはできません。
恐れ多くも私の書の力では世界を変えることはできないと思います。
私自身も未熟者であります…
その一筆に全てをかける書道というものは現代社会に逆行する形なのかもしれませんが…ただ、少しでも奥深い書の世界に皆さんが興味を抱いていただける入口になれたらなぁ…という気持ちで取り組んでおります…