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2020中国オンライン医療サービスの発展とTopアプリのランキングについて

2020年は新型コロナウイルスの流行で、健康と病気についての知識がアップデートされたり、各国の医療体制についての理解が深まった一年でした。

そして、遅れていると思っていた中国の医療環境が、実はとても進化していることを身をもって体験しました。過去にnoteでたくさん共有したので、興味があったらリンクから見てください↓

そんな中国の医療について、面白い分析がされているのを見つけたので共有したいと思います。

■スマート医療の普及へ

コロナの流行によって人々の健康意識が刺激され、「智慧医疗」ことスマート医療サービスが加速(スマート医療とは「ネット x 医療」などの新たなサービスモデルのこと)。民間サービスはもちろん、政策として国も強くサポートしています。

11月2日には「医療保障制度改革に関する意見書」なるものが公表され、対象医療機関を医療保険契約の対象に含まれるなど、国もスマート医療の推進を後押し。指定機関の条件、スマート医療の価格設定や支払い、インターネット+医療フォローアップの処方の流れなどについても詳細な制度が整備されてきています。

■大手8アプリの評価

その中で発展してきたインターネット医療サービスプラットフォームは、医師、患者、薬をオンラインで連携させ治療効率を大きく向上させている。たくさんのサービスが競争し、どんどん便利になっています。

たくさんのアプリが生まれ使われるようになり、その中でも大手8個のAPP(「健客医生」「丁香医生」「好大夫」「医鹿(元阿里健康)」「春雨医生」「平安好医生」「京东健康」「微医」)について南都健康联盟と、南都データ研究院が評価したレポートが公開されています。

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↑8個のアプリはこちら、興味あればダウンロードしてみてください

利便性、診察から薬が届くまでのスムーズさ、受けられる医療の質、保証への信頼性や保険、情報プライバシー、ビックデータとAIの活用度、などの観点から複合的に評価されていました。

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↑そしてこれが総合点のまとめ。「平安好医生」「医鹿」「微医」がTOP3となってます。

それぞれの項目についての評価はかなり細かく分析されてました。全部は紹介しきれませんので個人的に興味を持った箇所を抜粋します。(最後にリンクを貼ってます)

■オンライン診察から薬の受け取りまでシームレスに

これらのサービスが普及した最大の理由は薬の処方と受け取りをオンラインで可能にしたことです。

アプリを開いて→ オンライン病院と医師を選んで→診察を受け→薬が処方され→薬が家に届く 

までがスマホのアプリだけで行われることが可能。当然コロナでの外出自粛やオンライン推奨が追い風になりました。

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基本的には、評価された8つのアプリは全てアプリ内での薬の購入サービスが備わっています。

凄い点は、オフラインの第三者薬局をサービスに多数取り込んでいることや、ユーザーの所在地と最寄りの薬局をマッチングするシステムを導入していて、最速30分配送を実現しているとのこと。 

例えば「平安好医生」などは64都市で1時間以内の緊急配送に対応している、など配送時間の短縮にも努力していて、助かる命もどんどん増えていくのでしょう。

■既存の医療インフラとの連携

インターネット医療の分野では、ほとんどの病院開業医と連携することが一般的になってきました。8つのスマート医療アプリはどれも医療リソースと紐付けがなされています。

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特に3つのサービス「平安好医生」「丁香医生」「京东健康」はどれも自分たちで専門家チームを持っている。

「平安好医生」は専門家チームの人数など詳細情報まで公開していて、最新のデータによると「平安好医生」の自社医療チームは拡大中、今年6月末時点で人数は1836人にまで増えているとのこと。もはやプラットフォームの枠を超え、医療機関としてサービスを提供していく感じ。

実際、ここ数年ワクチン摂取などでサービスを利用した個人的な感想では、スマート医療機関は今までの伝統的な病院スタイルより遥かに便利で使いやすい。もちろん病気の内容次第でしょうが、一度便利な体験をするともう戻れないです。

次回以降で個別のアプリについても紹介しましょう。病院に行って並んでたのが当たり前だったのは思い出話になる未来がすでに来ていますね。

(参考資料)


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