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中国女性の消費行動の変化。注目されるZ世代女子の「彼女経済」

中国の女性の消費意欲と消費額がどんどん高くなってきていて、「彼女経済(她经济)」という言葉がトレンド化しています。

女性の消費については普段目にするニュースでも体感でも感じていましたが、データがまとめられていた報告書があったので紹介しましょう。

この図は2020年に男女別にどの分野の消費額が増加しているかを調査した結果です。12項目について。

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まず面白かったのは車の購入について。日本は若者の車の購入がかなり減っているって記事よく見ますが、中国ではまだまだ購買意欲が高いです(北京などの大都市では抽選に当たらないと車を買えないほど)。

2020年の調査で車への消費意欲の数字が僅かですが女性が男性を上回りました。

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しかも、世代別に購入意欲の分布を見ると26-35歳のレンジが最も高く、若者の車購入意欲が高いことがわかります。

この購買意欲は収入の増加に裏付けされたものだとも分析されていて、実際2021年と2020年を比較したときに、収入額が増加すると答えた女性は男性の比率を上回っています。

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他にも旅行や筋トレ、美容などは女性の消費意欲が男性を上回っている。動画でまとめて紹介してくれていた調査結果を見ていたら、ゲームをプレイする女性が3割にも達していて驚きました。(たしかに、最近は日本でもアツ森なんかでゲームしてる女性も多いですかね)

中国の場合、僕の周りでは荒野行動や王者栄耀をやってる女子も多いですが、やはり気軽に時間を潰せる「三つ揃い系(ぷよぷよみたいな)」や、ここ数年が流行ってるいわゆる乙女ゲーム派も増えていて、女性ユーザーが伸びています。

ここについては以前詳細をまとめたので気になったらこちらも読んでみてください。

あと、お金をかける項目について最も高い地方女性ごとにまとめられていたので紹介しておきます。

旅行にもお金にも意欲的:福州の女性
車にお金をかけることに最も意欲的:蘭州の女性
住宅にお金をかけることに最も意欲的:三亜(海南)の女性
家電製品の購入意欲が最も高い:青島の女性
文化・娯楽に最もお金をかけたいと思っている;温州の女性
美容に最もお金をかけたいと思っている:アモイの女性
教育に最も意欲的:済南の女性
コンピュータや携帯電話のデジタル製品を購入意欲が最も高い:長春の女性

合ってるかなこれ...でも特色が出ていて面白いです。

JDのデータ研究院が発表した「2020年女性消費トレンドレポート」では、コロナの影響で女性による短期間内での爆買いもありました。自粛中ではベビーケア類や化粧品、健康管理に関連する購買が伸びたとのこと。

また、レポートによると買い物で自分を喜ばせるというスタイルが増えて来ました(それと対象的なのは家計や家族のための買い物)。メーカーや小売業界はこのような消費スタイルを「她经济」(彼女経済、女性経済)と呼びはじめ、90年代生まれ、Z世代の女性がだんだん「彼女経済」の中流になっていることを表しています。

日本のZ世代女性もどんどん消費が特徴的になって経済の中心になっているのか気になります。

(参考資料)


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