夢日記 覚えていること殴り書き

今朝、亡くなった夫の夢を見ました。覚えているうちに書き殴った文です。ここにシェアします。皆さんも大切な人との思い出、夢に見たことがありますか?

。。。

そこは、北海道のどこか田舎のホテルだった。ずっと気になっていて、予約して泊まりにいく日が来た。(夢途中から始まったので)何か用事があったみたいで、到着が遅れると思いホテルに電話した。23時を過ぎるなら鍵は置いておくと言われ、ホテルに着くや否や管理人さんのいないフロントでわたし宛の鍵を手にした。

ホテルにはどうも温泉があるらしく、時間を確認したら6:00-22:30までと貼り紙に書いてあった。明日の朝入ろうと思いながら、そうだ一度荷物を車まで取りに行こうと思い、外を出て駐車場へ向かった。車の中からカバンを出して、さぁホテルに戻ろうと思ったら、隣の車から男が出てきた。彼はどうやら後部座席に荷物か何かを移動させようとしているようだった。その男性の横顔を一瞬だったが見ると、それはSだった。わたしが愛した彼の面影のまま、元気そうにしていた。わたしは驚きと悲しみと嬉しさがごちゃ混ぜになった気持ちになって、思わず「どうしてあなたがいるの?」と車越しに彼に向かっていった。いろいろな考えや気持ちが一瞬でよぎった。今まで会ってくれなかったのは、わたしに会いたくなかったからで、本当は生きていて、自分の生活をちゃんとやり始めていたのか。だからもしかしたらわたしに会った気まずさで、このまま車で逃げてしまうんじゃないかと思った。そしたら、また会えなくなってしまう。でもそれも仕方のないことなのかもしれないと思った。

さっきまで夜だったのにあたりは昼のように明るかった。でもそんなことお構いなしに、Sに会えたことでいっぱいいっぱいで、どうしていいかわからなかった。わたしは複雑な気持ちと傷つきたくない気持ちを隠すように強気に、「ー(ナント行ったか覚えていないが)突き放すようなことを言った)」彼に向かって言った。それから早足にホテルに引き返そうとして、でも、4、5歩歩いたら、もう脚に力が入らなくて転ぶようにへたり込んでしまった。わたしは、この状況をどうして良いのかわからず泣いてしまっていた。亡くなったはずの夫を引き止めるべきか、手放すべきなのか。

Sはわたしを見つめていた。その顔から彼が考えていることは何も読み取れなかった。

このままきっと彼は何も言わずに車で出ていってしまうと思った。

すると彼は車を閉めて、わたしに近寄ってきて手を差し伸べた。差し伸ばされたSの手を握ったら、彼はわたしのことをギュッと抱きしめた。でも何も言わなかった。Sに抱きしめられながら変わらない彼のぬくもりと懐かしさ、感じて、泣いた。幸せだった。

泣き終えて、Sと目を合わせる。なんだか恋人になる前の二人みたいにぎこちない感じだった。

もっとSと一緒にいたいと思ったけれど、本心をすぐにいうのは怖かった。

わたしはホテルを指差して、「今日はここに泊まるの。Sはどうするの?もしよかったら一緒に来て、話でもする?」恐る恐る聞いた。

「うん。そうだね」

Sは答えた。わたしは嬉しくて、今までの空白の時間も気になったけど、とりあえず、元気でまた会えたことだけが嬉しくて、手を繋いでホテルへと向かった。

温度が少し低い細長い指に大きな手、少し力がないような優しい握り方は昔と何も変わらなかった。

ホテルに入り部屋へ行こうとエレベーターに乗る。鍵を見ると11階と書いてあった。エレベーターのボタンは、一流ホテルにいるように左側の下壁一面並んでいて、Sのことで緊張していたわたしは、一瞬どのボタンを押せばいいか戸惑った。11階がなぜか2つあったように見えて、上と下のボタン二つ迷ったが、上の方を押した。

するとSが、「ひとみ、それ66階だよ」って教えてくれた。「え?66階?」おかしいな、確かに上も11階だと思ったのにと首を傾げつつ、エレベーターは勢いよく上に上がっていく感じがした。今まだエレベーターが登りはじめたばかりだから、まだ間に合うと思い、急いで11階のボタンを押した。

しかし、エレベーターはぐんぐん上へ上がっていく。猛スピードで上がっていくのが小さな揺れと気圧を通して感じる。

緊張していたし、こんな簡単な間違いをしてしまったことや、このままどうなるかわからない恐怖で、「どうしよう。。」と思った。でも隣で静かにSが見守ってくれている気配を感じてホッとした。その時突然、緊急用の通信口?からホテルのスタッフの声が聞こえてきた「お客さま、上の展望台?天文台に行かれますか?あと30分で終了となりますので、30分で戻ってきてください。」

「見ようか」とわたしはSに言った。突然の予定だけど、二人で見てみたい気持ちになった。Sも「うん」と言った。

。。。


エレベーターからどう乗り繋いだのかは、定かではないけれど、
私たちは広い半円形で一面ガラス張りの列車の中で、長いトンネルを通って向かっているようだった。トンネル?の中は秋の紅葉や緑の木々から差し込む光で一面に照らされ、しばらく経つと今度は一面が夜空の星に照らされる、それが交互に繰り返す不思議なトンネルだった。そしてそれを二人で眺めていた。美しいと思った。それは時間や時空を移動しているような感覚でもあった。

突然、名前を忘れてしまった職場の後輩と見知らぬ老人が出てきて、彼らも車内に広がる美しい光にきれいだと言って見とれていた。特に会話をしなかったが、わたしも頷いて、この美しい空間を移動しながら、一体どこへ進んでいるだろうと考えていた。

。。。

目的地にどうやらついたらしい。海と砂浜、まるで南国のビーチが着いた先に広がっていた。波際の砂浜にはビーチパラソルとテーブルがいくつも並んでいて、水着姿の人で賑わっていた。

わたしはSと手を繋いで砂浜の上を歩きながら、二つの疑問が浮かんだ。
一体ここはどこなんだろう、星を見るはずでここに向かったのに、ここは夜ではなく昼だし、時差から考えるとハワイだと思った。でも、これでは星を見ることができないじゃないかと。

ビーチパラソルの下に集まる人たちの横に、時間の研究と書かれた旗がささっている。テーブルの上には、時間に関する問題が何題も紙一面に書かれていた。問題をチラッと読んだが、一問目から物理的や深い専門知識が必要で、これを解くには、アインシュタインの勉強が自分にはまだまだ足りないと思った。

。。。

そして私たちは、ホテルに戻る時間のことを考え、本来の目的地に向かっていた。星を見るためなのか、景色を見るためなのか目的はなんだったのかははっきりしない。覚えているのは、裸足で歩く床が心地よかったこと。私たちが今歩き、目的地まで伸びている道は、職人の手によって丁寧に作られたものだと足の裏から伝わってくる。

Sもわたしの顔を見て「気持ちいい、すごいねこれ」と言っていた。「うん」わたしもそう思いながら、二人で入り組んだ道を歩き進めた。私たちの足はとても軽かだった。

目的地はもうすぐそこにあると思って。。

そこで目が覚めた。

あなたに本当に会えた気がして、とても幸せな気持ちだけが残っていました。ありがとう。

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