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ビールのつくりかた
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#麦汁

③ビールづくりの流れ

③ビールづくりの流れ

ビール醸造工程の各工程の具体的な説明は、それぞれのページを参照してもらうことにして、ここでは大雑把にビールづくりの流れを把握しましょう。各工程の意味と他のステップとの繋がりをイメージすることが目的ですので、大まかなイメージがつかめればそれでOKです。詳しい説明や方法などは各ページで確認してください。自分でつくるビールも、大手ビールメーカーやマイクロブルーリーでつくられるビールも、細かい違いはありま

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⑤ろ過・抽出(ローターリング)

⑤ろ過・抽出(ローターリング)

糖化された麦汁と、麦芽カス自体を分ける作業です。 マッシュタンの底が上げ底のパンチングフィルタになっているタイプの方法を紹介します。マッシュタンの底にザルのようなもので麦芽が下に出て行かないようにするものだと想像してください。これはロータータン(ろ過釜)といわれるものですが、ロータータンを使ってマッシングしていると言えばいいでしょうか。すこし紛らわしいですが・・・。マッシュタンの底と、上げ底のフィ

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⑥煮沸(ボイリング)

⑥煮沸(ボイリング)

煮沸鍋を火にかけ、麦汁を煮込む工程です。この工程の主な目的は以下のとおりです。
1.麦汁を煮沸消毒する。
2.ホップを煮込むことで、苦み、フレーバー、アロマ付けを行う
3.ホットブレイク(タンパク質凝固)により不要なタンパク質を沈殿させる
サンプルレシピを参考に、実際の工程を見てみましょう。

1.煮沸とホットブレイク

麦汁は、できるだけ強い火力でグツグツと勢いよく煮込みます。こうすることで、ホ

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⑦冷却

⑦冷却

煮込み終わった麦汁は、急速に冷やす必要があります。その理由としては以下の通りです。

(1)DMS(Dimethyl Sulfide)というオフフレーバーの発生を少なくする
詳細はどこかで触れます。

(2)コールドブレイクを促す。
コールドブレイクとは、不要なタンパク質を凝結させることを言います。ホットブレイクでのタンパク質凝結は、全体の7割程度、コールドブレイクでのタンパク質凝結は、全体の3割

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⑧発酵

⑧発酵

冷却した麦汁を、発酵容器へ移したら、麦汁の温度が使用するイーストに適した温度になっているか確認しましょう。麦汁の温度は下がっていてバクテリアが取り付きやすくなっていますので、温度計を麦汁に直接浸けて使うときは、消毒に十分注意します。発酵容器にシール温度計を貼り付けておくと、直接麦汁と接触しなくて済むのでおすすめです。麦汁の温度が、イーストの活動に適した温度よりも高い場合には、オフフレーバーが発生し

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