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ビールのつくりかた ※日本国内では、アルコール度数1%以上の飲料の製造は、酒税法上認められておりません。米国(一部の州を除く)など海外で製造するのであれば問題ありません。各国・州の法令に従ってください。

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⑪イーストスターター(培養)の作成方法

リキッドイーストを使用する際に用意する、イーストスターター(500ml)の作成方法です。19ℓの麦汁の発酵に必要なスターターの量は条件にもよりますが、経験上500mlあればほとんど問題ありません。ただし、再利用のイーストを使用する場合には、1Lのスターターを用意しましょう(分量は通常の2倍でOKです)。スターターは、仕込み日の2日前に用意しておきます。用意するものは以下の通り。 ・三角フラスコ(容量1,000ml程度)又はガラス瓶 ・手鍋(専用のものを用意したい) ・アルミ

    • ⑩イーストの種類

      イーストには、ドライ(乾燥・粉末)タイプのイーストか、リキッド(液体)タイプのイーストの2つのタイプがあります。ホームブルーイングではどちらのタイプもよく使用します。それぞれの利点と不利点は以下の通りです。 また、イーストはラガーイースト(下面発酵酵母)、エールイースト(上面発酵酵母)に大きく大別されますが、その他にもそれぞれ多くの酵母株(酵母の種類)があります。この酵母株によって、ビールのフレーバ(風味)とアロマ(香味)を決定します。例えば、ベルギースタイルのビールは、フ

      • ⑨発酵度とアルコール度数

        発酵度とは、麦芽糖がイーストによって、アルコールと二酸化炭素に変換される割合のことを指し、イーストの発酵能力を表す際にも使用します。発酵度はパーセント(%)で表し、発酵度は初期比重と最終比重から以下の数式で算出できます。 (初期比重−最終比重)/(初期比重−1)×100% 例えば初期比重が1.050で、最終比重が1.010であった場合の発酵度は以下の通りです。 (1.050-1.010)/(1.050-1)×100%=80% 発酵度は、一般的に65%から80%ほどで、

        • ⑧イーストのはたらき

          イースト(酵母)は、単細胞性の真菌(きのこ、カビの仲間)で、生物です。生き物ですので、他の原料であるホップや大麦などの植物とは違うという認識をしっかり持つことが重要です。ビールにおけるイーストの役割は、大きく分けて、アルコールをつくる、二酸化炭素(炭酸ガス)をつくる、風味をつくる、の三つです。酵母には様々な種類が地球上には存在しますが、ビールに使用する酵母は、ビールイーストと呼ばれるビールづくりに適した酵母を使用します。この酵母は大きく分けて次の二つに大別されます。 エール

        ⑪イーストスターター(培養)の作成方法

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        記事

          ⑦水について

          ビールの原料で最も大きな割合を占めるのが、水です。そのため、ビールづくりにおいて、水の質はビールに非常に大きな影響を与えます。特に、水に含まれるミネラル成分や硬度、酸性・アルカリ性の度合(pH)によって、酵素の働きやビールの味が変わります。しかしながら、米国などでは少し気をつける必要がありますが、水資源が豊富でしっかり管理された国の水道水はホームブルーイングに適した水質であるため、それほど神経質になる必要はありません。ただし、井戸水などを使用する場合には、水質を事前に調べてお

          ⑦水について

          ⑥ホップの種類

          ホップには様々な品種があり、それぞれα酸や、アロマ・フレーバが異なります。ここでは、比較的購入し易い品種を紹介します。ここで紹介していないホップの種類は、以下のページを参照してみてください。日本で購入が難しいホップを使用したい場合には、代替ホップも検討してみましょう。 Amarillo (US) Cascade (US) Centennial (US)  Citra (US)  Fuggle (US)  Galena (US) Glacier (US) Hal

          ⑥ホップの種類

          ⑤ホップの形状

          ホップは、以下の3タイプのものが購入可能です。それぞれ、利点・不利点がありますので、状況に合わせて使用します。主流はペレットタイプのホップで、保存や購入も比較的容易です。 どのタイプのホップでも、重要なのはその鮮度です。新鮮なホップは鮮やかな緑色をしていて、ハーブのような新鮮な香りがします。鮮度の落ちてしまったホップは、酸化が原因で、茶色に変色しているので一目で分かります。香りももちろん良くありません。 ホップの保管は、酸素と触れないような容器や袋にしっかり封をして、冷凍庫や

          ⑤ホップの形状

          ④ホップのはたらき

          ホップは、アサ科の蔓性多年草(複数年に渡って生存する)で、ホップの雌株には毬花と呼ばれる花をつけますが、この毬花こそがビールの原料となります。つまり、毬花をつけないホップの雄株は、ビールの原料にはなりません。 ホップは、ビールづくりにおいて、苦味、フレーバー、アロマ、泡などに重要な影響を与え、さらに雑菌の繁殖を抑え、ビールの保存性を高める働きもあります。 ホップ毬花の花弁の根本には、「ルプリン」と呼ばれる黄色の粒子が存在し、この小さな粒子の中には、「オイル」と「レズン」が含ま

          ④ホップのはたらき

          ③麦芽の種類

          麦芽は多くの種類がありますが、ここでは購入が比較的容易と思われる麦芽の種類を紹介します。麦芽のカラーは、麦芽メーカーにより異なりますので、参考程度としてください。 カラーの単位について ビールや麦芽のカラーを表す単位として、以下の3つの単位が使用されています。非常に面倒ですが、使う人や国によってその単位が異なります。 °L (Lovibond) ロビボンド 1883年に、J.W. Lovibondによって使われたカラー単位で、古くから使用されています。 EBC (Eu

          ③麦芽の種類

          ②酵素のはたらき

          ビールづくりにおけるマッシング(麦芽の糖化)工程の役割は大きく分けて次の二つです。 1.タンパク質をイーストの栄養分であるアミノ酸に分解する酵素を活性化する(タンパク質分解酵素の活性化) 2.でんぷんをイーストが発酵可能な糖に分解する酵素を活性化する(デンプン質分解酵素の活性化) つまり、マッシングは酵素を働かせて、ビールに必要ななアミノ酸や糖分を作り出す工程です。では、この酵素の働きを見てみましょう。 タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)タンパク質は、アミノ酸の結合によ

          ②酵素のはたらき

          ①麦芽について

          ビールの原料でもっとも基本的なものが麦芽(モルト)です。この麦芽によって、イーストが発酵するのに必要な糖分をつくりだし、ビールの味や色を決定づけます。麦芽には様々な種類があり、それぞれ特徴や色が異なり、その組み合わせ方は無限大。麦芽の特徴とはたらきを理解して、自分だけの色と味をもったビールをつくりだしましょう。 ではこの麦芽とは何なのか。一言でいうと、大麦を途中まで発芽させた後、焙煎乾燥させたものを言います。大麦の成分は主にでんぷんと少量のタンパク質ですが、そのままの状態で

          ①麦芽について

          ⑨その他の道具

          サイフォン(ラッキングケイン&ビニールチューブ) ビールを発酵容器から、ボトリング容器に移す時に使用します。サイフォンの原理を使って、ビールを発酵容器の上から吸い上げ、ボトリング容器に移します。発酵容器に蛇口がついている場合には、直接そこから流して移してもいいのですが、イーストケーキやトゥルーブ(オリ)を発酵容器に入れないようにしたいので、上から吸い上げたほうが良いのです。ラッキングケインは写真のような形をしていて、先端にはオリをあまり吸い込まない形状になっています。ラッ

          ⑨その他の道具

          ⑧計器類

          温度計 主に麦芽の糖化に必要な温度を図るために使用します。最低限のもので構いませんが、デジタル式のものは、割れることもなく使いやすいようです。 比重計 麦汁の糖化が適正にできているかどうかを確認します。また、麦汁発酵前の比重や、発酵後の比重の比重を計ることで、アルコール度数を算出できます。比重計は、メスシリンダーと併せて使用しますので、どちらも用意しておくことをおすすめします。 糖度計(屈折計) 麦汁の糖度を計る一般的な方法として、比重計がありますが、この糖度計で

          ⑦温度管理

          発酵の工程においてもっとも重要なのが、温度管理です。一般的に、ラガーイーストであれば約9~15℃、エールイーストであれば約15~25℃の状態で発酵させることが、美味しいビールをつくる上で不可欠です。特にラガーイーストは温度に敏感ですので注意が必要です。 エールイーストであれば、日本の場合、気温が20度前後となる春や秋には、温度変化の少ない場所で発酵させれば、温度管理はほとんど必要ありません。冬場であっても、鉄筋コンクリート造のマンションなどで比較的温度が下がらない場所であれば

          ⑦温度管理

          ⑥発酵容器

          ビールを発酵させる時に使用する容器です。サイズはつくりたビールの容量によります。ビアトレでは、基本的に20ℓのビールをつくるレシピを紹介していますので、20ℓの容器で大丈夫です。代表的なものは以下の二つで、それぞれ利点と不利点があります。 ・プラスチックバケツ 利点:軽い。丈夫。洗浄しやすい。安い。どこでも購入可。 不利点:匂いがつきやすい。キズがつくと微生物の取り付きやすく、汚染の原因になる。 ・ガラスカーボーイ 利点:匂いがつかない。キズがつかない。 不利点:重い。割

          ⑥発酵容器

          ⑤ウォート・チラー

          ウォートチラーは、沸騰した麦汁をすばやく冷却するための道具です。代表的な3種類のウォートチラーを紹介します。 1. イマージョン・チラー コイル状にした銅管を麦汁に浸け、その銅管の中に冷却水を通すことによって、麦汁を冷やします。もっともベーシックな冷却方法で、洗浄や消毒などの扱いが簡単です。使用する際にはきちんと洗浄しておく必要がありますが、ピカピカにしておく必要はありません。沸騰した麦汁にいれれば、煮沸消毒できますので簡単です。シンプルな構造のイマージョンチラーですが、

          ⑤ウォート・チラー