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大切なものを、一緒に大切にしたい

私は今、誰からもしあわせな気持ちを阻害されることなく満たされている。昔の自分が知ったら、うれしくて信じられなくて泣いてしまうだろう。

しあわせだなーと思った瞬間、地獄に落とされるような幼少期だった。

ピアノをがんばって、やっと買ってもらえたサリーちゃんのステッキを大事にしていたんだけど、私が大事にしていたからこそ母は怒ったとき、まっさきにそれを折った。

絵を描くのが好きで、我ながらよく描けた絵をスケッチブックから切り離して大事に取っておいたんだけど、なぜか母にバレていて。早速次の日にはビリビリに破かれて捨てられた。

高校生のころ家族で旅行に行くことになって密かに楽しみにしていたら、
当日朝、母が機嫌を損ねて旅行はなしになった。
もしかしたら私が楽しみにしていたのがバレたのかもしれない。

母は、しあわせな気持ちをこなごなにする天才。
そうして子どもを支配したかったんだろうな。

小さい頃からしあわせと絶望が紙一重すぎて、
逆にしあわせな気持ちになるのが怖かったり
罪悪感を抱くようになった。

今は、結婚して精神的にも戸籍上でも実家から離れることができた。
しあわせな気持ちがちゃんと持続するのが新鮮だし、
しあわせを壊す人は誰もいない。

たまにくる母からの連絡に、飽きもせず憂鬱になること以外はこんなんでいいのかな?ってくらい精神が安定していて、満たされていると感じる。

もし、万が一自分の子どもができたら、
子どもの大切なものを、
一緒に大切にできる親になりたい。

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