世界の”乾杯”文化を調べてみた!
こんにちは!
クラフトビール専門ポータルサイトを運営しているビールの縁側です。
皆さんはどんな時にビールを飲んでいますか?
お祝い事があった時、
お疲れ様!のご褒美、
毎晩の食事に合わせて、
しっぽりひとり静かに癒されたいとき…
いろんな時が想像できますが、
やっぱり”ビールを飲んでいる時”と聞いてまず思い浮かぶのは、
「カンパーイ!!!」
とわいわいジョッキを掲げているシーンの方も多いのではないでしょうか?
誰かと一緒じゃなくても、ビールのグラスやジョッキを手にするとついつい言いたくなっちゃう「カンパイ」のひとこと。
これってゼッタイ、世界各国共通でしょ!?
ということで!
今回の調べてみたシリーズは、『世界の乾杯』についてです!
各国の「カンパイ!」の言葉はもちろん、乾杯文化についてもご紹介しますので、ぜひ日本との違いも楽しんでみてくださいね!
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1.日本
まずはやっぱり日本から!
日本の乾杯の文化では、「カンパイ」と言いながら各自が持っているグラスを高く掲げ、お互いにコツンとぶつけ合うのが一般的ですよね。
この日本の『乾杯』の文化、一体いつから始まったのでしょうか?
実は、現在のようなグラスをぶつけ合うスタイルの乾杯は意外と新しい習慣で、始まりは江戸時代の末期頃、一般に普及したのは明治・大正期頃ではないかと言われています。
起源については明確ではありませんが、この時代には外国との交流が盛んになり、欧米人がお酒を飲むときにやっていた習慣を取り入れたと考えられています。
では、それまでの日本には『乾杯』のような文化は無かったのか?というと、そうでもありません。
日本には古くより神道が発展していたので、神様に対してお酒を献上したり、神事の際に人が集まってお酒を酌み交わす習慣がありました。
そこでは、儀式が終わる”礼講の締め”(無礼講の始まり)の合図として、神様からいただいたお酒(ここでは日本酒)を『乾杯(杯を乾かす)』という掛け声のもと一気に飲み干すことで敬意を表すような意味があったと考えられています。
現在の欧米スタイルの「カンパイ!!」になっても、一緒に飲む相手や食事などに感謝の気持ちを込めて言い合うところは、変わらない日本人の素敵な心意気だなぁと感じます。
2.ドイツ
続いてご紹介するのは、ビールの本場・ドイツ。
ドイツの「カンパイ!」を意味する言葉は「Prost!(プロスト)」。
ドイツでは、相手の目を見ながら乾杯するのがマナーだとか。
日本では大人数で乾杯する際には、「カンパーイ!」と言いながらグラスを高く掲げて寄せ合うイメージがあると思いますが、ドイツでは複数人の場合であっても、ひとりひとりとアイコンタクトを取りながら乾杯をするそうです。
また、日本ではグラスやジョッキの上部をぶつけることが多いですが、ドイツのグラスやジョッキは割れやすいため底面のあたりをぶつけることが多いそう。
ビンのまま飲む場合も底面をぶつけて乾杯するそうですよ!
3.アイルランド
伝統的なパブ(アイリッシュパブ)が日本でも良く知られているように、アイルランドでは地域のコミュニケーションの場として酒場が根付いています。
そんなアイルランドの乾杯の言葉は「Sláinte!(スラーンチェ)」。
アイルランドで有名なビールと言えば、濃密でクリーミーな泡の真っ黒なスタウト『Guinness(ギネス)』。
アイリッシュパブでは、このギネスビールを片手に「Sláinte!(スラーンチェ)」と言っている光景をよく見られるのだとか。
さらにアイルランドで複数人でお酒を飲みに行った場合には、1人ずつ順番におごり合うのが習慣だそうで、誰かがまとめて全員分のお酒を買ってみんなで分け合って乾杯を繰り返すそうです。
4.メキシコ
メキシコと言えば、『色彩の鮮やかな街の景色』と『豊かな食文化』。
いつも色々なところで『フィエスタ』と呼ばれるお祭りが開催されています。
そんなエネルギッシュなメキシコで乾杯をするときは、「Salud!(サルード)」という掛け声をぜひ一緒に!
「Salud!(サルード)」はスペイン語で『健康』という意味を持っており、度数の高いテキーラなども良く飲むメキシコの方々ならではの乾杯の掛け声かもしれませんね…(笑)
メキシコで伝統的に楽しまれているビールはラガーで、キリっとした爽やかな辛口の味わいが特徴です。
メキシコならではのラテンのリズムが楽しい音楽と、スパイスの効いた食事と一緒に楽しむビールはきっと格別ですよね!
5.中国
最後にご紹介するのは中国。
中国はご存知の通り、長い歴史と伝統が息づく国。
乾杯の文化も古くから大切な友人や家族と親交を深める大事な儀式の一つとして重んじられてきました。
中国語での乾杯は「干杯!(ガンベイ)」。
杯を干すという書き方は、日本の「乾杯」とよく似ています。
中国の宴会では豪華な料理を多数並べ、主人が招いた友人や家族をもてなします。
そこでお酒の入ったグラスを高く掲げて「干杯!(ガンベイ)」と言うところは日本と同じですが、中国ではここで一気に飲み干すことがマナーだとか!
中国の乾杯には、日本の古来の意味合いのようにお酒を飲み干すことで相手に敬意を表する文化が残っているんですね!
ちなみに、中国では相手のグラスが空っぽになっていることも失礼に当たるので、常に空にならないように注意を払っていることが当たり前だそうです。
う~ん…
ビールのわんこそば状態…
お酒好きにはたまらない文化ですね(笑)
まとめ
世界中で様々な形で行われる『乾杯』は、その国々の歴史や文化、人々の結びつきや多様性を表す素敵な表現でしたね。
お酒を飲むときについつい言っちゃう「カンパイ!」のひとことは、誰かと一緒に味わうビールがいつもよりずっと美味しく感じる魔法の言葉かもしれないですね!
海外旅行の際や多国籍のビアバーなどに行ったときには、ぜひ各国の乾杯で美味しいお酒を楽しんでみてくださいね!
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