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金木犀はまだかいな。

2020.9.30(水曜日) End of September

道を歩いていると、ビルの隅にある植え込みから秋の虫の声が聞こえたり、ひまわりの花が茶色くなって朽ち果ててたり、道ゆく人に長袖の確率が増えてきたりと「秋なんだなぁ」と思うことはあるけれど、子供の頃の9月に比べると今の私は季節に鈍感だ。私が鈍感ということもそうだが、季節の方もなんだか適当に繰り返しているのではないかという疑念も捨てきれない。

海外に住む友人からメールがきた。内容は特別なことではなく季節の挨拶やコロナことや頑張ろうね...などという立ち話程度の内容だったけど、ひとつだけびっくりしたことがあった。それは、海外で制作された日本のガイドブックに『日本は1年のうち半分が夏です。以前は4つの季節が均等にありましたが、秋と春が短くなってきています』と書いてあったと教えてくれた。一瞬それは間違っているでしょと思ったけれど、あとで考えてみるとこのガイドブックを書いたライターさんは日本で感じたことを素直に書いたのだなと思った。冬が過ぎて春かなと思った瞬間に梅雨になって蒸し暑くなり、長い夏が続く。そして9月、10月になっても気温はそれほど下がらず、10月でも半袖でも充分過ごせる。日本人の細やかな感覚があればそんな中でも季節を感じることがあるけれど、外国の人だと細やかな感覚より素肌で感じる現実だけなんだろうな...そしてこのガイドブックの記事がそう遠くない未来には本当になっているかもしれないという懸念もなきにしもあらず。

スーパーの棚に鍋物素材が所狭しと並べられていた。美味しそうな写真が記載された出汁のパッケージが目を引く。ガゴに入れる主婦もたくさんいたが、個人的に鍋物はまだ早い。

金木犀もまだ咲かないしね。

読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。