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それは、冬と春のせめぎ合いの如し

2024.3.20 (水曜日)  blow great guns 


風の音で目が醒める。
まだ午前4時を回ったところだ。
網戸をガタガタと震わせて吹く風は、南西から吹く風のようだ。
はたと気がつく。南西のベランダには植木が置いてある。
倒れたら大変と思って、のっそり起き上がって強風吹き荒れるベランダに出て、植木を4鉢避難させる。
カーテンがパタパタと音を立ててはためいている。
まだ夜明前なのだが、街の灯りはところどころついている。
これは今しがたつけたという灯りではなく、昨夜からずっとついている灯りなのだろうと思う。
24時間眠らない街だ。
それにしてもこの風、薄気味悪い朝だ。

少しして雨も降り出した。
今日はお墓参りに行く約束を夫としている。
雨に風。春の嵐となるのだろうか。
それとも季節を譲りたくない冬の嵐なのだろか。

9時半に家を出る。
近くのスーパーで、お墓用のお花を買った。
お盆やお彼岸の時は、いつもの値段より300円ほど割高になる。
商売ってこんなもんかと思い仕方なく買った。
夫の運転する車に乗り込んで、走り出したら少し晴れてきた。
天王寺につくと、やけに外国の観光客の姿を見かけた。
お寺に着いたらもっと外国人たちがいた。私たちがお墓参りをする所作を珍しそうに眺めていた。
強風が吹いていて、蝋燭に火がなかなかつかない。ついたと思ったらすぐに消える。それを何度となく繰り返して「今日はこんなだから蝋燭は勘弁してや」とお墓に向かって言う。
お線香だけはなんとか炊くことができた。
近くで同じように悪戦苦闘している人がいたので、私たちがとり囲んで風が来ないようにしてなんとか線香の煙が立ち上った。
『今日は本当に怖いくらい風が吹いてますね』とその方が言ってらした。

帰りに少し遠回りして、お墓参りの後に必ず行く料理屋さんに行ってお昼ごはんを食べた。
そこのご主人が「今日は鯛めしがええ感じやで」と言っていたけど、私は鯛めしという気分ではなかったので天ぷら御膳にした。夫はご主人に気を遣っていたのか知らないが鯛めしを頼んでいた。
私だけビールを2杯飲んだ。
昼間に飲むビールは背徳感も相まってすこぶる美味い。

その後は、もう何もすることがないのでそのまま帰宅。
帰宅途中、また雨が降ってきた。風は相変わらず吹き荒れている。
車の窓から、傘を持たない人たちが小走りで行き交うのが見える。
雨の中、傘を持たない人を見るのは好きだ。
みんな可愛らしくちょこちょこ走っている。
おじさんもおばさんも、お洒落したお姉様方もみんなちょこちょこ走り。
通りに置いてある自転車は、どこぞの不良の仕業かと思うくらい見事に風で薙ぎ倒されていた。
ゴミ箱もどこからか飛んできていた。

先日の『うすのろ日記』で、小学校の卒業式に出くわし、男子は半ズボン、女子はミニスカートで寒くないのだろうかと書いたら、さとえり さんがコメントをくださり、
『私の地元は昨日が小学校の卒業式で卒業生は中学校の制服で参列します』
と書いてあった。
びっくりした。
どこの地域かは書かれてはなかったが、そのこと(中学校の制服で参列すること)に、どんな意図があるのだろうか。
それが知りたい。

そちらのお天気はどうですか?

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読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。