架空の音楽用語辞典見出し

青本 [The Handbook of Jazz Standards]

あおほん【青本】[The Handbook of Jazz Standards / 伊藤伸吾

⑴伊藤伸吾監修の日本語版ジャズスタンダード曲集。(絶版)

<関連>黒本

僕の記憶が確かならば、2002年頃に突然普及し始め、その後10年以上活躍したジャズスタンダード曲集が『青本』です。絶版になり黒本がシェアを広げ、徐々に目にする機会も少なくなりました。
青本も黒本と同じく、当時は「コードに違和感がある」とか「REAL BOOKと違う」など、様々な意見がありました。そもそもジャズスタンダードって沢山レコーディングされている曲なので、プレイヤーの数だけコード進行があるといって過言ではないはずです。それを1つや2つのコード進行にまとめてあるので、自分が知ってる曲と雰囲気が違う場合もあるでしょう。それはREAL BOOKも同じです。

それ以前に、ジャズスタンダードは曲は聴いた事がないけどセッションではやるという場面が多々あります。パッと初見で演奏することも少なくありません、というよりほとんどのプレイヤーは「(この曲やったことないなぁ・・・・・)」という経験をしているはずです。
そんな時、スタンダード曲集は命綱なんですね。僕も随分命拾いをしました。

どんなジャズプレイヤーもこういった曲集にメモを取りながら勉強しています。電子書籍にもメモが取れるようになった現代、こういった紙媒体はもう化石なのかもしれませんが、少なくとも「勉強する」という行為自体はなくならないでしょう。

2018年現在、青本は絶版になっていて、曲集は黒本がマジョリティ。黒本とiREAL PROのコードの違いに再々ギョッとしますが、ジャズセッションはそれも含めて面白いものです。

いいなと思ったら応援しよう!

牛心。
サポートなんて恐れ多い!ありがたき幸せ!!

この記事が参加している募集