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How to重視型の社会

「痩せる方法」
「年収がUPする方法」
「最速の英語習得方法」

とにかくインターネット上でも、本屋さんに並べられている本のカバーを
見ていても、方法論が溢れかえっていて、なんだかお腹いっぱいな感じになる。

そういう方法論ばかり溢れていると、人生すべて、うまくいく方法を選び
取っていけさえすればいいんだと思う人もいたりするのかな?

子供や10代の若い人たちなどがそういう考えにとらわれてしまうのではないか、
だから何かにつまづくと、もうどうにもならない、と人生の終わりを考えたり、などと考えてしまう。


何か苦しい思いをしていて、思うように動きだせなかったり、今一つ
きっかけがつかめずにうずいている人にとって、そういう方法論は、
1つのスタート地点になることはあると思うし、もちろん有効に活用する
こともできると思う。
あとは全くの始めての分野に取り組む場合など。


実際に試した人の体験からくるエッセンスが含まれていたり、その物事を
体系的に整理して、早くわかりやすく理解する手順が紹介されていたり
する。
いわゆる先人の知恵が含まれている貴重なものもある。
(玉石混交だとは思うけれど)


例えばエクササイズ系。
もちろん、どこかを引き締めたり、強化したい人にとても参考となる
けれども、自分の体をよく見つめながら、時にコンディションによって
アレンジもしていかないといけない。

膝を痛めているのに、膝に体重をかける動きはやるべきではないし、加減も
しないといけない。どれぐらいまでなら大丈夫そうか?これ以上やると痛めそう?
そもそも膝に体重かけてるってことに気づけてる?

体つきや状態は人によって異なるし、なりたい理想の体も違ってくる。
今、自分の体のどこを使っていて、どこに負荷がかかっているのか、
注意深く観察しながら、方法を選び取って自分なりにアレンジしていく。

自分が重視するものや自分の状態をよく把握し(それが軸)、やりながら
自分の感覚や感情を見つめて、自分なりのやり方にしていく。(感性)

また、体が変わってくることで自分の気持ちにどんな変化があったか?
なんだか前向きになった?
もっと他のことにもチャレンジしたくなった? 
自分はもっと別の働き方をしたかったんだ、というふうに、これまでモヤモヤしてきた自分の声に向き合えるようになったりした?

感性を研ぎ澄ませて、感じて、そしてなりたい自分になるために次に何をすべきか、感じ取っていく。その積み重ねでやりたいことを実現していく。


一番危険だなと感じるのが、スキル習得系やビジネス、金銭面での
How to論。よく広告などで表示されていたりする、これをやれば稼げます、みたいなもの。

あと、私は語学習得の方法論は、取り入れたことがない。
前にも書いたように、方法論は文法と発音で十分、あとは自分の足りないものに気づいて、強化していく。使って楽しさを味わいながら。

基本的には語学は真似ることからスタートだから、
より自然なフレーズや単語などは、ドラマや映画でのシーンとともに覚えて、しかるべき場面で使ってみる。
そして自分のものにしていく。

だから最短でペラペラになる方法とか、必要ない。そもそも一朝一夕のものでもないし。


マーケティング理論や、会計、財務、など、学問として体系立てられているものであっても、授業などを受けて、全て理解した=習得した、とは
ならない。
実践で何度も使いながら、自分の思う形に仕上げて初めて、習得した、と
なると考えている。

いつ、どの場面で、どの理論を利用しながら、目の前の状況に合わせて
どう活用するか、は個人による。
正解がないから。そこに感性が活きる。
そこに違いがでる。


ちゃんと根底にあるロジックを理解して、自分の軸で判断して、感性を研ぎ澄ませていれば、あとは自然に、どうすべきかは自分自身で見つけられると思っている。その力をみんな持っていると思う。

安易に方法論に飛びつくと、考える力も自分の感性も衰えてしまう気がして、リスクを感じたこの頃。

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