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「波乱!高田明美先生にお会いする切符を入手せよ」

はじめに ※全て思い出の記録の為です。本筋は第2章です。先生への感謝の意を込めて。 第1章 襲撃 思えば、建物に入る前から不穏な空気が漂っていた。 ここは吉祥寺、東急百貨店。私は、早起きし、貧血と闘いながらもわくわくしながらやって来た。高田明美先生の、個展のために。 百貨店の前には、すでに軽い人だかりができていた。心なしか外国語がすごく飛び交っているように思ったけれど、各々目的があって百貨店の開店を待っているのだろうと、特には気に留めなかった。 呑気だったのだ。美術館

    • 太宰治「秋風記」の空白を解く

      私は、太宰治の作品を読むのが好きだ。 痒い所に手が届くように、心のパズルにピースがすっとはまるように、冒頭の一文がありがたくて思わず天を仰ぎ、胸の内は拍手喝采、声に出して読めば心は夜の海のように静かになって、あるいはうっとりとした気持ちにさせてくれる。そういう、不思議な魅力がある。私にとっては、物語の内容というよりも、言葉の並びがそうさせているのだと思う。 もはや、物語を読んでいる感覚ではない。誇張ではなく、私が初めて太宰治の作品を読んだときはちょっとした勘違いをしたまま読

      • 幸せの在り処

        お久しゅうございます。いかがお過ごしでしょう。 大人になったからといって許されることが減るのは勘違いでありましょう。 そうでないと、とにかくそうでなければ。 誰かの記憶の中に在ることは、魔法使いではない限り許容していくしかありませんね。 きっと、それが、それこそが「生きている」ということなのでしょう。 過去の文章などを読み返し、何だか首を傾げてしまいたくなり修正を重ねることもまた、生きた年月の証なのでしょう。 気に障ることも、恐れも、不安も、絶え間なく湧き水のように溢

        • 宝石の国を読んで2

          ※最新話まで内容に触れています 買ってからもずっと本棚にしまったままだった宝石の国12巻を、タイミングが来てやっと読んだ。 また行き場のない感情になってしまったので、文字を打っている。 前に感想文を書いた後、奇跡的に連載が再開されることを知った時はびっくりした。 12巻を読んだら、前に読んだことのある箇所がところどころ変わっているような気がして、あれ、こんな台詞だったっけ…?ってなったりした。 それで、どんなことより許せないポイントとして、 「許してやってくれ」とい

        「波乱!高田明美先生にお会いする切符を入手せよ」

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        • 感情/思い出の記録
          8本
        • 感想文(映画/漫画/小説など)
          7本
        • 創作話
          4本
        • 過去のお誕生日編
          7本

        記事

          桃色の空

          帰り道、 ほとんど誰もいない公園に足を踏み入れてみたら 冒険みたいで、ちょっとだけ弾んだ気持ちになった 落ち葉を踏む音だけが静かに鳴った 向きを変えて違う道を行こうとしたら、じっと私を見ている者がいた その時は私と、その白い野良猫だけが存在していた 猫に会うのは久しぶりのような気がした ゆっくり数歩だけ近づいてみたら、猫はぴゅーっと駐車場の方へ逃げてしまった 休んでいたかもしれないのに、悪いことしちゃったかなあ、 と思って駐車場の方を覗いてみたら、もう猫は何処にもいなかっ

          宝石の国を読んで

          地獄は地獄に存在するとは限らない。 まず、『宝石の国』にはある。 主人公がこんなに報われない漫画を読んだのは初めてだった。シンジくん(エヴァ)も理不尽に遭う面でかなり可哀想だと思っていたけど、味方がひとりも居ないことで地獄の薄まり方がかなり違う。 読み終えた後、体調に影響を及ぼすくらいの、どす黒い何かが体内に溜まっている気がする。本を閉じて、悪夢から現実に戻ってきても、思い出す度にやるせなさが蘇ってしまう。 (※以下、内容に触れています) フォスが月に行くまでは、『

          宝石の国を読んで

          『ユキ』

          私は、何者だっただろうか。 北の山は真っ白な雪に覆われ、きらきらと輝いていた。 私の目の前にはひとりの少年がいた。 「ユキ、寒くないの?」 ユキ。私はそう呼ばれていた。いつからそう呼ばれていたのかは、思い出せない。 少年は私を見かける度に声を掛けてきは、自分の首元に巻いてある布と同じようなものを私にも巻こうとしたりした。 「風邪引くから戻りなさい!ご飯できたよー!」 少し離れたところから大人の女の声がする。 「はあい。今行くー!ユキ、またね。」 少年は、この

          『海辺のレター』

          「俺のこと、小説にでもして届けてくれよ、なんだっけ、海辺のレターってやつ?」 彼は振り返って、いつもより少し困り眉をして笑った。 この小さな田舎の村の海には、伝説があった。海をずっと向こうまで行けば、会いたかった人に会えるのだという。 その夜、海辺に彼と私はいた。 しゃがんで砂浜を適当にいじっていた私は、「何それ」と笑った。内心、不安だった。彼が困り眉をして笑うときは、決まって不安になった。 彼はそれっきり何も言わずに海を見つめた。 私は、「小説家でもないのに。第

          『海辺のレター』

          『カフェの空想』

          私は、あるカフェにて、奇妙な容姿をした男に目を奪われていた。その男は、まるで本の中から出てきたような見た目をしていた。男がこちらに気づき目が合ってしまった為、私は咄嗟にメニューの方に視線を逸らした。しかし、その男は近づいてきて、私の顔を覗き込み、こう言った。 ♤「君、本は好きかい?」 ふわっと本を開いた時の匂いがした。間近で見た男の顔は、猫のような無邪気さとどこか冷たい鋭さを持っていた。その異様さに、思わず先ほどの質問に「はい」と答えてしまった。 ♤「じゃあ、空想をする

          『カフェの空想』

          トッポッキは食べたくても

          ずっと下書きに入ったまま放置していたので、すごく時差がある。そして、本の題名と関連しているだけで、感想文ではない! 「死にたいけど、トッポッキは食べたい」 2も読んでみたけど、そもそもこう思っていた。 そんなことより「トッポッキは食べたいけど死にたい」の方なんだよな〜!と。 (精神に関するお話が苦手な方はお控え下さい) 私は、この作者とは問題の種類が違う。だけど、この本のようにカウンセラーという存在との対話には経験がある。 初めて訪れた場所は、期待外れだった。 名

          トッポッキは食べたくても

          ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見て

          ※内容に触れています ヴァイオレット・エヴァーガーデンの特別編集版と外伝を見た。 何も知らずに予告映像を見た時、それだけで少し泣いてしまったので気になって見た。どっちもラスト数分間はずっと泣いていた。外伝では日常的なシーンでもなんだか涙ぐんでしまったり、ストーリーが終わった後も泣いていた。 愉快な音楽の中で足元や作業だけが映る場面は、ジブリみたいでワクワクしたり、衣装や小道具、髪や瞳の色が映えていた。 映像が綺麗だというのを事前に見たけど、特に涙の作画が綺麗だと感じた

          ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見て

          You are the cause of our euphoria. 愛おしいジョングクへ

          皆んなジョングクのことが大好き。ジョングクを見るとそう言いたくなる。 防弾少年団にとってのマンネ、みんなの宝物。 そんな彼の魅力を、地球の片隅から紐解いていきたい。 (私が書くのは、宇宙いっぱいにある魅力の、ほんの一部分だけである。) Euphoria Euphoria : イタリア語で「幸福感」を意味する言葉。多幸感 。 皆んなの大好きな歌、Euphoria。 ジョングクはBEのインタビューにて、今まで歌ってきた中で自分の声が一番気に入った歌は?と聞かれ、「Eu

          You are the cause of our euphoria. 愛おしいジョングクへ

          真実は心の中に-シン・エヴァンゲリオン-

          ※今までのエヴァンゲリオンのネタバレを含みます 心の拠り所 エヴァンゲリオンというのは、最初からとにかくシンジくんが可哀想すぎる。 自分を捨てた父親から突然呼ばれたと思ったら、訳の分からないものに乗って敵と戦えと言われ、嫌だと言ったら、じゃあもういらないと言われる。 事あるごとにそうやって逃げるのねと言う周りの大人の人達に困惑する。 旧劇ではトウジ、新劇ではアスカが乗ったエヴァを自分の意思に反してぐちゃぐちゃにすることになり、Qで綾波レイを助けたと思ったら目覚めた時

          真実は心の中に-シン・エヴァンゲリオン-

          透明な列車に乗って

          暗い話をするときに限って文字を綴る。 先日、祖母が亡くなった。 人の死にかなりの恐怖感と執着がある私は、改めて「天国」という概念があって心底良かったと思った。天国を何かの宗教的な意味で信じているんじゃない。ただ、死んだ後に会える場所として天国という場所の概念があって良かったという意味だった。 実際に会うことさえできるのなら、そこは天国じゃなくてもどうでもいい。 死んだら天国で、会いたい人に、会いたい姿で会えるということ、が決まっているということ。 根拠がなくても信じ

          透明な列車に乗って

          꿀FM 06.13

          (当時字幕を文字起こししたものがずっと下書きに入ったままだったので、出しておこうと思う!) 0425 꿀FM 06.13 (vlive字幕フル) 0425 꿀FM 06.13 📻オープニング 「春の日」 澄んだ日差しと、爽やかで暖かな風が吹く4月になりました。 2020年1月にはグラミーアワードに行き、2月には約1年ぶりに新アルバム「7」でカムバックしました。そして3月には、僕たちがまた会える日を待ち始めました。 退屈であろうARMY達のために、退屈してるシュガが、

          꿀FM 06.13 with JIN

          ※ブログではなくただのメモ 導入部分で可愛かったシーン いちご狩りの話 (ジンくんのおじさんのところ) 🐱でも僕の摘み方が間違ってておじさんに怒られそうでしたよ 🐹いや、大丈夫大丈夫 🐹それとジョングギが行くときに田舎の犬と喧嘩したじゃん 🐱あ〜繋がってる犬? 🐹うん、こうやって (吠える真似) 🐱会話してました、ジョングギが、ジョングギがその犬と会話してた(🐹吠える真似) 特別コーナーの前ふり 🐹お〜どんなコーナーですか? 🐱あまりにも台本通りにやらないでくださいよ