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宝石の国を読んで2


※最新話まで内容に触れています


買ってからもずっと本棚にしまったままだった宝石の国12巻を、タイミングが来てやっと読んだ。
また行き場のない感情になってしまったので、文字を打っている。


前に感想文を書いた後、奇跡的に連載が再開されることを知った時はびっくりした。


12巻を読んだら、前に読んだことのある箇所がところどころ変わっているような気がして、あれ、こんな台詞だったっけ…?ってなったりした。


それで、どんなことより許せないポイントとして、

「許してやってくれ」という台詞

 

金剛〜〜〜!?!

アンタークに「(フォスのこと)許してやってくれ」じゃあないんだよ〜〜〜!!!

金剛先生もある意味では被害者であっても、フォスに「壊れろ」と言われることを望み、それを巧みに仕向けたのは自分自身だったはず。
みんなの為に戦っていたフォスを騙して身代わりとして犠牲にした癖に、どうしてフォスを加害者かのように話すことができるんだ、

取り残されたフォスが、読んでいる側の体感としては結構すぐに(苦しみの1万年描写があまりない為)覚醒して別の何かになっていて、良かったような寂しいような気持ちになる。

金剛先生とエクメアのことは好きではないし、許せないところしかない気がするけど、

フォスに

「やっと解り合えましたね」

と言われた後の、

二人の「ありがとう」の表情は良い。
眉を苦しそうにしてる金剛先生と、唇を噛み締めているようなエクメア。

長い長い順番待ちから解き放たれ、やっと無になれる。フォスが無事に祈ってくれたことへの安堵。それが答えだろうけど、少しでもフォスへの心からの尊敬と感謝が含まれていると思いたい。

それでもやっぱり、フォスの不幸のもとで自分達だけが楽になれるとは思わないでほしい。フォスは彼らよりずっとずっと幸福を手に入れられると思いたい。

本当は、宝石達が宝石達だった頃、無邪気だった頃のフォスにみんなから愛される幸せを享受してほしかった。みんなが居なくなってしまった後でも、フォスの心が穏やかになってくれればもう良い。

100話の意味が私は上手く理解できなかったけど、検索して考察などを見てみたら、フォス自身も祈りを得られたというのがあって、なるほどそういうことなのか…..!!と、

ああ、それでもフォスはみんなより幸せに包まれて欲しいし、
もしくはみんながフォスに謝って、フォスの誤解を解いて(特に金剛)、フォスだけが幸せになりました♩おしまい♩じゃないと満たされないものがある(かなり無理)


もうあと何話かでくるかもしれない物語の結末が、楽しみでもあるし、怖くもある。
どんなものであっても、物語の結末を見せてもらえるだけでありがたいこと。


_____強くてもろくて美しい、戦う宝石たちの物語。

という、文を改めて読むと、

_____強くてもろくて美しい、戦う『フォスの』物語。

であると、今は強く感じる。



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