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情報の精査

お久しぶりです!

BebeLilyです。

私生活で立て込んでしまっていてすごく久しぶりの投稿になってしまいました💦

さて、久しぶりの投稿ということで、どのような内容の投稿をしようか迷ったのですが、今回は先日世間をにぎわせたイソジンとそれを取り巻く状況で私が感じたことをつらつら書いてみたいと思います。


先日大阪の吉村知事が「イソジンでうがいをするとコロナ感染対策になりうる」という内容の会見を開き、ドラッグストアからイソジンが消えたりフリマサイトで転売されはじめたり、すごく世間をにぎわせています。ここは美容のお話をする場なので政治的観点はすべて排除してお話をしようと思いますが、私はあの一連のにぎわいを見てとてもとても悲しくなりました。。。

私が美容・健康という観点ですごく悲しくなった点はいくつかあります。まず、①吉村知事が人の健康状況などを無視した情報を会見を通して拡散させた。そして、②吉村知事の情報を精査せずに鵜呑みにした人が大勢いた。という点です。それぞれ順に話していきましょう。

①吉村知事が人の健康状況などを無視した情報を会見を通して拡散させた


 【知事の会見 その1】

さて、吉村知事の会見はかなりセンセーショナルにテレビでも報道されたので知っている方も多いかと思います。簡潔に会見の内容をまとめると「新型コロナウイルスの感染対策として、イソジンをはじめとするポビドンヨードによるうがいが効果的である可能性がある」という内容でした。

まず、これはあくまで知事の会見であって、医師などの専門家による会見ではないという点が一つ大事になってきます。確かに知事は藤田医科大学の教授の松山先生の研究によるものと言っておりましたが、あくまでそこで知事が会見を開いて知事が発表することでその情報はいわゆる「また聞き」状態になってしまうのです。いかなる情報も間に仲介者が入りまた聞きになると精度は落ちてしまいますし、そこを利用した古典的な遊びが伝言ゲームと言えるでしょう。つまり吉村知事の口からの発表という時点で少なからず情報の正確さは落ちてしまっているのです。


 【知事の会見 その2】

そして次に、仮に吉村知事が一言一句正確に会見で情報を伝えたとしても、この「ポビドンヨードによるうがいは新型コロナウイルスに一定の効果をしめしうる」という情報は、一人の人に依存している情報だということです。一人の人に依存している情報とはどのようなことかというと、一人の人しか主張していない情報でそのほかの人による保証がなされていない情報ということです。

現在ポビドンヨードが本当に新型コロナウイルスに有効かどうかについて結論付けるのは、厚労省も「国として推奨する段階ではない」としています。これはなぜかというと、実際に効果があるという証明がまだ不十分だからです。いかなる研究も、まず仮説を立てるところから始まり、いくつもの実験を乗り越えて、早くても数年で仮説の立証・検証を行ないます。どうしても仮説が本当に正しいと証明するには、色々な実験環境・状況を踏まえて一つずつ可能性を潰していくので、早くても数年、時には十数年数十年とかかってしまうのです。どのような実験の結果結論付けたのかは不明ですが、「ポビドンヨードが新型コロナウイルスに有効」と結論付けるには不十分な実験数・検証数で、あくまで藤田医科大学の松山先生のみの研究だったのではないかと個人的には考えています。


 【知事の会見 その3】

知事の会見で最もいけなかった部分になりますが、知事はポビドンヨードの危険な側面・副作用などについてほとんど説明してませんでした

まず、ポビドンヨードは医薬品です。医薬品とは簡単にはお薬のことです。つまり、人の病気・疾患を治しうる効果が期待できる商品になっています。ここは化粧品と医薬部外品と医薬品の違いという点でも非常に大切な部分ですが、今回はいったん置いておきましょう(また後日noteにまとめると思います)

医薬品というのは、人体への影響・効果がパワフルな商品で、医薬品の多くには禁忌があります。禁忌とは、「このような健康状態の患者さんは絶対に使用してはいけない」というNGのようなものです。影響が大きい分使い方を間違えると人体に毒になるということですね。

さて、以上を踏まえたうえで、ポビドンヨードは医薬品、つまり禁忌があります。禁忌は「ヨウ素に対して過敏症の人」です。

ポビドンヨードの「ヨード」はヨウ素という成分のことですが、このヨウ素という成分には人の甲状腺ホルモンというホルモンの合成に必要不可欠な成分です。つまり「ヨウ素に対して過敏症の人」というのは、言い換えると「少量のヨウ素でも過剰に甲状腺ホルモンを合成してしまう体質の人」ということです。

この甲状腺ホルモンの主なはたらきは、人の新陳代謝の促進です。つまり身体中の細胞の生まれ変わりを促進します。これだけ聞くといいように感じますが、甲状腺ホルモンの産生が促進されてしまうバセドウ病という病気の人は、いくら食べてもやせ細っていったり、非常に疲れやすくなってしまったり、日常生活に支障をきたすことがたくさんあります

つまり、ポビドンヨードは一部の人が使用すると日常生活に支障をきたすことがたくさんあるので使う人が選ばれる商品なのです。ヨウ素に対して過敏になりやすい人は案外多く、例として妊婦さんなども含まれます。しかし、知事はこのような説明をほとんど会見中にしませんでした。これでは禁忌の人も間違ってポビドンヨードを使用する可能性が十分あるし、結果的にこのような人たちの健康状態を脅かしかねません


以上3点が知事の会見で私が悲しくなった点です。

次が②吉村知事の情報を精査せずに鵜呑みにした人が大勢いた、です。


②情報の精査

先ほど吉村知事の会見の問題点を3点あげましたが、このように情報の”発信者”が情報発信を誤っても、”受信者”が情報の精査を行なうことが大事です。なぜなら受信者が情報の精査を行なうことで発信者の間違いに気づき、それに基づいた行動がとれるからです。

しかし今回はここで一部の人が会見直後からイソジンの買い占めに走りました。買い占めが起きると、まずポビドンヨードを必要としている人々へ適切に行き渡らなくなります。そして、そもそも先ほども説明しましたが、あくまでポビドンヨードは医薬品で禁忌の人もいるので使い方を間違えることで自分の健康を害する恐れすらあるのです。

私個人的には、自分で情報を手に入れてキチンと調べたうえで「ポビドンヨードは新型コロナウイルスに有効みたいなのでうがい薬に使おう!」と判断するのは全く持って問題ありません。ここで大事なことは自分で調べる、ということです。正直、会見直後にイソジンを買いにドラッグストアに駆け込んだ人たちは、会見を見たうえで自分たちで調べてポビドンヨードがよいと結論づけた人たちではないと思います。

以上を踏まえて

さて、今回のイソジン騒動に関して、私はこれは美容の世界でも同じようなことが起きているなと感じました。スキンケアにおいて「口コミでよかったから」という理由だけでスキンケア商品を購入し一向に良くならない肌状態を憂いてみたり、メイクにおいて自分に似合う色やテクスチャではないのに「〇〇さんが透明感が出ると言ってたから」という理由だけでコスメを購入しあまり使いこなせなかったり。

もちろん色々な商品を探求してみるのは全く悪いことではないし、私も色々な商品を試すのは大好きです。しかし、私はなるべく自分の肌の刺激になることや買った商品が無駄になることは避けたいので、しっかりと成分を確認したうえでアレルギー物質が含まれているか否か(私の場合はキウイフルーツです)、自分に似合う色味かどうか(私はオレンジ系の色味があまり使いこなせないのでほとんど買いません)、など買う前に熟考したうえで購入に踏み切ります

なにも情報を精査せずにコスメを購入してしまうと、そのコスメが使い切れなかったり使いこなせなかったりして、結局「なんだ、口コミと違ってあんまりよくなかったな」と自分がネガティブになってしまうのが、私はすごく悲しいのです。せっかくいいと思って購入した商品に対して嫌な感情を抱きたくない。これが私自身が常にコスメに対して感じていることです。そして、コスメに対してなるべくネガティブな感情を抱かないためには、例えば買う前にしっかりと色々調べて自分で結論付ける力、そして自分自身の肌質・体質や好みをしっかりと把握しておくこと、などが大事になってくるのではないかな。と今回のイソジン騒動で強く感じました。

私がこのようにnoteを始めた理由の一つに「自分に合った美容をみんなが適切に取捨選択できるようになってほしい」という思いがあります。美容に限らず、今の時代はあまりにも情報があふれかえってしまっていて、ときに正しい情報が誤った情報に埋もれてしまうことがたくさんあります。そのような時代では、自分で情報を収集して自分で確かめて自分で決める力が必要だと私は強く信じています。とても難しいですし、私もまだまだですので、このnoteという場で皆さんと一緒にそのような力を磨いていって成長できればなと思います。

今回は私が思ったことをつらつら書いていくというスタイルでした笑

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた次の投稿でお会いしましょう!

BebeLily


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