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秒速5センチメートル

昨日は一日中寝ていたので、その前の日のことを日記に記すことにする。

新海誠監督の作品「秒速5センチメートル」を見に行った。
「秒速5センチメートル」は2007年に公開された新海誠監督の劇場用作品であり、
「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」からなる3編の短編アニメーション作品である。

「桜前線上映」と題して、3月29日より西日本から南関東、4月12日より北関東から北海道にかけて、全106館の劇場で2週間限定上映される。

「秒速5センチメートル」は新海監督の作品の中でも特に作家性が出ている作品であり、とても好きな作品である。
iPhoneにもダウンロードしており、何回と見てきた作品だ。

実は初日の3/29にも見に行っており、今回で2回目である。
数年前にIMAX上映されたときに初めて劇場で鑑賞したのだが、桜や風景などの絵の美しさに本当に魅了された。
しかも新海監督の作品は台詞が非常に少なく、数々のシーンの描写で見せる作品が多いため「ながら見」をしてしまうと作品に置いて行かれてしまう事が多い。
その点、劇場では「作品を見る」ことに集中できるので、作品の真髄に触れることができる。
これらを幾度となく体験したく、2回も見に行ってしまった。

ここで脱線するが、「秒速5センチメートル」との出会いはとても変な勘違いであった。
当時、高校3年生くらいの時、クラスの友人に「鉄コン筋クリート」面白いよと勧められたのである。
TSUTAYAに借りに行ったのだが、「鉄コン筋クリート」を間違えて「秒速5センチメートル」を借りてきてしまったのである。字面が同じような、リズムが同じような、見終わった時には「こんな青春送りたくない」と思ってしまった。
そのことを友人に話したら大笑いされて赤っ恥をかいた記憶がある。
未だに「鉄コン筋クリート」を見た事がない。
しかし、間違えて借りた作品が、「こんな青春送りたくない」なんて嫌な感想しか出てこなかった作品が、自分の好きな映画作品の1つになるなんて人生何があるかわからない。

本題に戻そう。正直にいうと、「秒速5センチメートル」は自分の心をえぐられるようで悲しい気持ちになる。
しかし、60分程度という見やすい作品だからこそ、見るたび違う解釈が生まれ作品を肯定的に見ることができるようになっていった。

誰もが通る青春だからこそ理解できるのか、その青春描写が気持ち悪いくらい鮮明に描かれる。
専門学校の卒業研究の時に、新海誠作品に出てくる東京の描写について研究した事がある。
その当時「新海誠は変態なのか?」と思ってしまった事があるが、現在ではその考えは払拭された。

一度だけ見ると悲しい作品だけど、何度も見直すと本当にいい作品だなと感じる作品です。
リバイバル上映終了まで少しだけ時間があります。この機会に新海監督の真骨頂に触れてみるのはいかがですか?

入場特典のクリアポストカードも素敵でした。

でも、新海監督の作品の中で一番好きな作品は「言の葉の庭」です。
こちらも機会があればぜひ。


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