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ハープで『トッカータとフーガ ニ短調』、『トッカータとフーガ』という題名だけど、どこが『トッカータ』でどこが『フーガ』なの?

以前取り上げたバッハ『トッカータとフーガ ニ短調』。かの有名な、誰でも知っている、という曲です。

Bach - Toccata and Fugue in D minor

若い頃、私が思ったのは、『トッカータとフーガ』という題名だけど、どこが『トッカータ』でどこが『フーガ』なの?ということ。

トッカータ部の演奏時間は三分足らず』だそうですが、え?どこどこ?と思ってしまう。もちろん、音楽に詳しい人はわかっていて、ロイドは何を言っていると言われるでしょうが、私は絵描き、音楽は素人なんです。申し訳ない。

下の方で紹介している「Hans-André Stamm」の演奏で言うと、この二分三十秒以降が『フーガ』です。

トッカータ』は、鍵盤楽器による、速い走句(パッセージ)や細かな音形の変化などを伴った即興的な楽曲オルガンやチェンバロの調子、調律を見るための試し弾きといった意味が由来だそうです。

対する『フーガ』の特徴は、カノン同様、同じ旋律が複数の声部に順次現れるということ主題が、音律を変えて、繰り返し繰り返されるということです。

ふむ、多少納得がいきました。

さて、

チェンバロ&バロック・ハープという面白い組合せの演奏者の方がおりまして、それが西山まりえさんという方。下のサイトでインタビュー記事が載っています。面白いので、暇があればご一読を。

西山まりえさん(チェンバロ&バロック・ハープ)インタビュー 
トッカータ ~バロック音楽の100年に“触れる”~

西山:実はこれ、ずっと温めていたアイデアだったんです。チェンバロの音楽で一番有名な作曲家といえば、間違いなくバッハですよね。そのバッハのなかで、誰でも聞き覚えがある曲といえば、やっぱりあの〈トッカータとフーガ ニ短調〉でしょう? 「フーガ」については学校の音楽の授業でも習いますけれど、では「トッカータ」って何のことか知られているのかなって思ったんですね。17世紀はトッカータが爆発的に作られた時代なんです。だから、バロック時代が始まる頃、1598年にイタリアで出版されたメールロのトッカータから始めて、バッハまでのトッカータの流れをチェンバロとバロック・ハープでたどるコンサートができたら面白いなあと思ったんです。

ちょっと西山さんのハープ演奏によるトッカータを聴いてみましょう。

Giovanni Maria Trabaci|Toccata Seconda, & Ligature per l’Arpa|Baroque harp|Marie Nishiyama|西山まりえ

あ!なるほどね!これがトッカータの源流なんですね。

さて、西山さんの演奏によるバッハの『トッカータとフーガ ニ短調』が見つからなかったので、エィミイ・タークの演奏で聴いてみましょう。

J.S. Bach - Toccata and Fugue in D Minor BWV 565, Amy Turk, Harp

ハープで『トッカータとフーガ』演奏しちゃってますよ。どうです?
弦鳴りを掌で抑えて止めてるんですね。わかります?

BACH: Toccata and Fugue, BWV 565 by Edson Lopes

Bach: Toccata and Fugue, BWV 565 - Tariq Harb, guitar

J.S. Bach - Toccata and Fugue in D minor BWV 565,  Hans-André Stamm

フランク・ロイドの音楽

フランク・ロイドの音楽(クラシック)


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