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雨の日の美術館、第2話(Novel Days版)

雨の日の美術館、第2話(Novel Days版)

第1話

 ●2017年11月12日(日)、上野の森美術館「怖い絵」展
 ●2017年11月12日(日)、国立科学博物館

第2話

 ●2017年11月12日(日)、上野アメ横
 ●2017年11月12日(日)、タクシーの中にて

第3話

 ●2017年11月12日(日)、北千住の分銅屋

第4話

 ●2017年11月12日(日)、身上明細書

第5話

 ●2017年11月12日(日)、美香の部屋

第6話

 ●2017年11月14日(火)、三國優子

登場人物

 尾崎紀世彦:防衛省防衛装備庁航空装備研究所上級技師、ミノルの上司
 比嘉美香 :尾崎の恋人。石垣島出身の建築設計事務所勤務
 遠藤実  :尾崎の部下。防衛省防衛装備庁航空装備研究所技師
 遠藤早紀江:遠藤実の婚約者、高校3年生
 三國優子 :新幹線のパーサー
 小林智子 :新幹線のパーサー

 吉川公美子:小料理屋分銅屋の女将さん
 後藤順子 :高校3年生で傷害事件で中退、分銅屋のアルバイト
 節子   :高校2年生、分銅屋のアルバイト
 田中美久 :北千住の不動産屋の娘、元ヤン。大学1年生
 時任純子 :氷川神社の娘、長女
 時任直子 :氷川神社の娘、次女

あらすじ

 尾崎は、遠藤実と共に防衛装備庁航空装備研究所に勤務しているが、彼と遠藤実の研究課題はレールガンの大容量キャパシターを使った蓄電技術、砲身・コイルの素材開発、標的への標準管制技術などを協力会社と共に開発中だった。尾崎はこの分野の中心人物として、チームを指揮していた。

 中国も同じく艦船積載用のレールガンを開発してたが、開発は難航していた。国産の機器・素材に問題があるのだ。しかし、先端技術製品である機器・素材は日米欧州からおいそれと輸入できるものではない。彼らお得意の産業スパイを使った技術の模倣にも限界がある。

 レールガンの基本技術は、中国3隻目の空母「福建」の電磁カタパルトにも応用できるが、彼らの電磁カタパルトもレールガンと同様開発が難航していた。米国の最新の原子力空母「ジェラルド・R・フォード」に搭載しテスト中だが、米国でさえ諸問題を抱えていた。

 そこで、中国は、手っ取り早く、防備の固い米国ではなく、簡単に人間を拉致できる日本に目を付けた。それが尾崎と遠藤だった。彼らは、まず、尾崎の知り合いの三國優子に目をつけ、彼女が勤務先の東京駅から彼女のアパートのある大井町まで尾行した。その時点では、彼らは尾崎のガールフレンドの比嘉美香の存在を察知していなかったようだ。

 この尾行にきづいたのが、尾崎を警備・監視していた公安の富田。尾行していた人間が迂闊にも中国大使館に入ったのだ。富田は自衛隊の諜報部門の紺野三等空佐に連絡した。富田と紺野は、尾崎と尾崎の周辺人物への監視を強化した。

 その後、遠藤実の婚約者の早紀江が、北千住の分銅屋からの帰り道で暴漢に襲撃され拉致されそうになった。連絡を受けて急行した紺野。紺野は、尾崎、比嘉、三國優子、遠藤実、早紀江の警護を強化した。しかし、民主国家である日本は、中国の公安警察のような強制的な行動はできない。自衛隊も民事には介入できない。紺野と富田は、数少ない公安警察と標的となっている人物の近隣の警察所轄の人員を組織した。

 現在、中国大使館国防武官兼海軍・空軍武官の女性の楊欣怡(ヤン・シンイー)海軍少校(少佐)が赴任していた。

 港区元麻布3丁目の中華人民共和国駐日本大使館で、楊少校は、防衛省航空装備研究所の尾崎技官と恋人の比嘉(ひが)美香の拉致の計画をたてた。まず、遠藤の婚約者の早紀江の拉致を目論んで失敗した。しかし、彼らは、三國優子と小林智子の拉致を陽動として、尾崎と比嘉を拉致する計画をたてていた。

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