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いかに気が付ける人になるか

10/23-24にオンライン開催されたDesignShip2021に参加しました。そこで印象に残ったセッションについてレポートを書こうと思います。グラレコをしながら聞いていたのでグラレコも載せます。


「あなたはデザイナーですか?」といわれるとちょっと悩む

田房夏波さんのセッションの冒頭で語られていた一言。
昨今のデザイン領域の広がりを感じさせる言葉です。一般的には「デザイナー=ビジュアルを作る人」と思う方が多いと思います。しかし田房さんのように、ビジュアルは作らないけど体験や価値を提案するデザイナーもいます。

実店舗における顧客体験の実践と海外デザイン大学院での探求


「モノを買う」でなく「モノの見方を変える」そうすると世界の見え方が変わる。

「モノを買う」ことは一時的な楽しさですが、「モノの見方を提供する」ことはその人の視野を広げる恒久的な体験になります。
新しい視点を見つけるには自分の視野を広げ、柔軟になる必要があります。日頃から面白いものに気づく余裕を大事にしたいです。



「日本はソーシャルブランディングが遅れている」

HI(NY) 代表・クリエイティブディレクター 渡邊デルーカ 瞳さんㅤ 小山田 育さんのセッションで語られていた言葉。

日本の次世代デザイナーの働き方


「日本は豊かな国」そう思うのは貧困が見えていないだけ。格安simやユニクロなどのファストファッションにより貧困を隠せる時代になっている。様々な社会問題に対するクリエイティブなアウトプットが足りていない。

私自身もクリエイティブの力で社会課題を解決したいと考えているので非常に共感できる内容でした。

私が考えるデザイナーの社会課題への関わり方はこんな感じ。(きっともっとある)

・「見えていないだけ」を視覚化する
・これって問題かも?ということに名前をつけること
・持続可能な仕組みをデザインしサイクルを回すこと


見えていないだけは、見ようとしていないだけ。と私は思っています。常に自分の常識をアップデートしていきたいです。



「Break the bias」

アサヒビール株式会社 パッケージング技術研究所 主任研究員 古原 徹さんのセッションで語られていた言葉。

缶ビールの常識を変えた!スーパードライ生ジョッキ缶とは?

古原さんは泡立つ生ジョッキ缶の生みの親です。生ジョッキ缶が発売されるまでの苦難を語られていました。セッション中に生ジョッキ缶をあけて飲んでいたシーンが印象的でした笑

生ジョッキ缶は「泡立つビールはクレームに繋がる」というビール業界の常識を覆す商品です。プロトタイプをつくっては試すアジャイル開発だからこそ、これまでにない商品を実現できたそうです。

古原さんは、工場の人と話していた時に教えてもらった加工技術の話からセレンディピティが起こり、生ジョッキ缶が生まれたと話していました。セレンディピティを起こすには外に出たり、色んな人と会話することが大切ですね。

セレンディピティ(Serendipity)
偶然をきっかけに予想外のものを見つけ、価値を見出し、幸運をつかみ取ること。




まとめ

今回のDesignshipで共通していたことは「いかに気がつける人でいられるか」という部分でした。
こうすればもっと便利?、これって面白いかも?、これって問題じゃない?

など些細なことでも面白がり、自分事化できるデザイナーは面白いものを作れるんじゃないかと思います。

気づきは日々の生活や何気ない会話の中にあります。

また、自分がきちんと消費者になることで「この体験ステキだな」「この商品、心地いいな」などいいなと思う点をストックするのも大事だなと思います。ストックが多いほど新しいアイデアが生まれます。

日頃から自分の中の気づきアンテナを育てていきたいです。





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