東京えんじにあ日記#理系旧帝院卒は大企業に入社する、で?
1993年の夏に、北海道のとある地方都市に生まれた。
両親はともに高卒で、21で兄を生んだ。
両親はよく働き、あまり家にはいなかったが、
ピアノとスイミングと、学習塾に通わせてくれた。
あの地方都市では想像できる、
最高の環境を与えてくれたと思う。
高校からは片道1時間と30分をかけて都市の進学校に通った。
マイルドヤンキーが幅を利かせる地方都市にはウンザリしていた。
その都市にある旧帝大に現役合格して、大学院まで進学した。
それなりの大企業に入社し、今は2年目である。
受験とか就活に関して努力したけど、
努力ができる・報われる環境のおかげだと思う。
東大の入学式で上野千鶴子さんも言ってたね。
なんの自慢にもならない。
なんの面白みもない、自慢にもならないが、
1993年に日本に生まれた人間としては、
かなりうまくいっていると思っている。
このまま社内の少し上の先輩と結婚でもして、
福利厚生のしっかりしたこの会社で産休・育休をとりながら、
都心から少し離れたマンションか戸建てでも買って、
定年退職くらいまで勤めあげれば、
この会社の立派な女性のモデルキャリアになるだろう。
ゾッとする。
自分がそれを実行しそうで。
何も悪いことじゃない、要約するとありきたりなだけで、
その中にも小さくても特別なストーリーとか、
紆余曲折とかあるんだろうけど。
わたしの勤める”それなりの大企業”は、まあそれなりで。
なんの知識も経験もないわたしを結構なお金で雇っている。
この仕事、この職場にいたら、
わたしのゾッとする未来が待っている気がしてならない。
この”それなりの大企業”にしがみつきながら生きていくのか。
ここで働くだけでスーパーサラリーマンになれるとは思えない。
でもわたしは怯えている。
これまでのささやかでくだらない、華やかな人生が崩れる気がして。
たくさんの人が敷いてくれた成功の道から外れることを。
本当にくだらない自尊心だと思うけど、
わたしは怖いのだ。
僧侶と結婚して毎晩遊戯したいとかって口では言うけどね。
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