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#9_【読書】絶対悲観主義/楠木建(講談社+α新書)

年度末から最近まで、たまになんちゃってライター稼業もしながら、あれこれ報告資料を書き綴る、引きこもり生活をしておりましたが、最近インプットが不足していることを痛切に感じています。

単純に蓄積されている知識量がないという話かもしれませんし、記憶の彼方に閉じこもった知識を呼び起こすきっかけがないという話かもしれませんが、いずれにしても文章が書き出せないと悩んでいる昨今です。

読書でもセミナーでも、ただ吸収するのみでなく、自分の考えを加えて発信してはじめて、自分のものになり、そして次の展開が動き出すということを色々な方からお伺いします。
とりあえず下手な鉄砲数打ちゃ当たる理論で、たまにこのブログで書評も上げてみようと思います。

今回取り上げますのは、楠木建さんの「絶対悲観主義」(講談社+α新書)です。

楠木さんは、一橋ビジネススクール教授で、お写真からも少々ごつい印象の方ですので、背筋を伸ばして読み進める感じかと気構えてしまいましたが、書きぶりはまさに「WRITE LIKE TALKING」という感じで、リラックスした感じで読めます。

まず、読後の感想をひところで申し上げますと
「どうせうまくいかないんだから失敗を恐れるな、他人に握られる前にすぐ行動を起こせ」
という感じでしょうか。

批判への対峙の仕方について、罵倒されることによって「こういう人から嫌われていると確認できる」とおっしゃっていて、どこが悲観主義とつながるのかと思いましたが、どうせうまくいかないのだから、他人のオファーにあわせるのではなく、自分が主導権を握るというのは、なるほどと思いました。悲観するといっても、世間に流されるとか、他人に身を委ねるという話ではない、ということです。

私も対馬に移住し10年目に突入しましたが、東京にいたときから一番変わったことは、「期待しない」だと感じます。短気なのは移住前からあまり変わっていないことを最近も指摘されましたが、怒りは何かをアテにしていることが原因で湧いてくるのだろうと、冷静に考えられるようにはなった気がします。一方で、しがらみやサンクコスト(埋没費用)を考えないぶん、バッサリ斬り捨てることが増えた気もし、長く続く「組織」よりも終わりがある「チーム」にフィットした心構えなのかと感じました。

まだまだ悲観力が足りないと感じると同時に、自らの意思を表に出すことの大切さを痛感します。
発信することで物事が動きだすのであるならば、他人から拝借しただけの考えを表に出したところで、自分が望む変化はやってきません。

#読書感想文


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