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#30_【スタディツアー】海洋漂着ゴミ問題

観光業の世界では、「世間からのイメージ」というものが非常に大事ですので、その土地にある負の歴史や現状をどのように扱うのか、とても悩ましいとお感じになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年旅のあり方も多様になり、教育旅行を中心に、あえてそのようなものに向き合い、未来におけるあるべき姿を考えるツアーも行われているようです。

今回は、最近対馬×海で注目されています「海洋漂着ゴミ問題」を取り上げたいと思います。

【対馬では、日韓共同によるボランティア清掃も行われてきました。】
【ゴミはこんなすき間にまで入り込んでいきます。】
【細かくなったプラスチックです。】
【ゴミがどこの国から流れてきたのかを、高校生と一緒に調べています。】
【大学と協働で、人が入れない海岸線を調査する方法も研究されています。】
【対馬海上保安部さんによる、保育園での出前授業です。】

対馬では、いくらゴミを拾っても、少し時が経てば拾う前と同じ状態になってしまいますので、ゴミが出る大元を断つために「漂着ゴミ問題を、対馬から世界に発信しよう」と活動されています。
その中には、この問題をもっと広く知ってもらおう、気軽に活動の輪に入ってもらおうということで、アウトドアや国際交流、アートと組み合わせた取り組みも行われています。

【シーカヤックを楽しみながらゴミ問題も考えます。】
【日韓の将来を担う世代が、どうしたらゴミがなくなるかを話し合っています。】
【漂着ゴミでクラゲを作るワークショップの様子です。】
【「漂着ゴミのお化け」という作品です。】
【漂着ゴミでできた三味線の演奏です。】

ところで読者のみなさん、対馬の海岸には、どの程度のゴミが漂着しているのか、ご存知でしょうか。
昨年度対馬市では、海岸漂着物の回収処理事業において、約2億8,000万円を計上し、約9,000㎥を回収したそうです。しかし、ここ数年では、年間で約30,000~40,000㎥の海洋ゴミが漂着していると推計されており、回収しきれなかったゴミは再漂流していると考えられています。
廃プラスチックなどの回収したゴミの一部は、再資源化する取り組みも進められていますが、設備もマンパワーも限界に達しているそうです。

【汚い部分は再生できないため取り除いています。】
【発泡スチロールを粉砕する装置です。】
【粉砕された発泡スチロールです。】

以前ゴミの出し方についての記事を書きまして、市町村でゴミ出しのルールが違い、引っ越しのたびにうんざりするという話も耳にしていますが、行政の言い分を推察しますと、地域によって処理に掛かるコストの内容に違いがあると思います。
特に離島ですと、リサイクルすべきと言われても、島外に運搬するとなれば、とんでもない輸送費と燃料が必要になります。
内地で「○○すべき!」と言われていることが、果たして離島でも当てはめられるのか、ということも考えさせられます。

こんな感じで考えていきますと、本当に奥が深い内容ですので、ご興味が湧いてきたということでしたら、お気軽に弊社ホームページからお問い合わせください。


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