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高安病との出会い 〜診断までの道のり(1)

今日は、高安病との出会い〜診断までの道のりについて書いていこうと思います。

高安病(Takayasu arteritis)について

高安病、または高安動脈炎は、大動脈やその分枝の血管に生じる炎症により、血管が狭窄、閉塞、または拡張します。この希少な疾患は、血管の位置に応じて脳、心臓、腎臓などの重要な臓器に障害を与えることがあり、炎症が生じた血管の位置に応じて、手足の疲労感などの様々な症状を引き起こします。主に15歳から35歳の女性に多く見られ、原因は遺伝的要因と環境的要因が関与しているとされていますが、明確な原因は未だ解明されていません。この病気は1908年に日本の高安右人教授によって初めて報告され、その名を冠しています。また、この病気は別名「脈なし病」とも呼ばれるそうです。

これを書こうと思った動機

高安病と診断されるまでの道のりは、多くの場合長く険しいものです。私自身、この病名を知るまでには数年が経過しました。それも、何とかして原因を突き止めようとした結果、奇跡的に見つかったのです。知人の中には、正確な診断を得るために5つもの医療機関を訪れた例もあります。

高安病は、早期に発見し適切な治療を開始することで、その進行を大きく遅らせることができます。しかし、「何かおかしいかもしれない」と感じても、症状が特定しにくいため、「お医者さんに言っても原因がわからない」と言われてしまうことが少なくありません。その結果、多くの人々が治療の適切な時期を逸してしまいます。

このnoteを通じて、高安病についての認識を深め、早期診断と治療の重要性を広めたいと思います。もしもこの情報が、一人でも多くの方の病気の兆候を早期に察知し、適切な医療を受けるきっかけとなれば、それ以上の喜びはありません。

症状の始まり

最初の症状

30代後半のある日、通勤途中のハイウェイを運転中に頭痛が襲いました。しかし、この頭痛はいつもの偏頭痛とは異なり、痛みの程度は十段階で4くらいでした。そのため、そのまま出勤を続けました。会社に近づく信号待ちで、信号機が何重にも重なって見えるという不思議な現象に気がつきました。めまいはしていないのに、何重にも見えるのは少し変だと感じ始めました。

無事に会社に到着し、仕事を始めましたが、目の状態が悪く、軽いながらも頭痛が続いていました。この日は「何かいつもと違う」と感じ、普段はしない早退を決意。直接、ファミリードクターのもとを訪れました。

ファミリードクターでの診察で、血圧が異常に高いことが判明しました。その症状から、すぐにERへ行くよう勧められました。アメリカでは救急車の費用が保険によって大きく異なり、一般的には高額とされるため、私は救急車を使わず、知人に頼んでERへと向かうことにしました。知人は私の状態を知らず、彼女の家からお医者さんまで20分の距離であるにも関わらず、迎えに来るまでに2時間半から3時間ほどかかりました。その間、診察室で待つこともできず、待合室から診察時間が終了した後は外で待たなければなりませんでした。

この日の診断は一過性脳虚血発作(TIA)で、CT検査中に呼吸困難を経験し、造影剤アレルギーであることが判明しました。以後、造影剤を使用する際は1日前からステロイドの事前処置が必要となりました。

これはまだ序盤の話です。これからの症状から最終的な診断までの詳細は、次の投稿で詳しくお話していきます。

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