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小学生の頃、わたしは既に、

「髪の毛切ったと思う?切ってないと思う?」

と聞いてくる女の子は高確率で『髪を切ってきたけど「じゃーん!実は切りました〜!」と自慢したいタイプ』であり、私が「う〜ん どっちだろう 切ってない!」というと喜んでくれることを知っていたからそう答えていたんだけど、ある日別の女の子が『そう聞くってことは切ったってことなんだよ』と言い放ってるのをみてかなしかった

高校〜大学2年までにみんな当たり前に教養として話すような本を読んでおいて良かったとたまにほんとに思う瞬間がある 銀河鉄道の夜とか、人間失格とか、こころとか。最近だと星の王子さまのトートバッグ持ったひとに、星の王子さますきなの?と尋ねてみたし、もし私が星の王子さまを読んでなかったら声をかける勇気はたぶんなかった。
みんなふつうに既習なの こわいよね みんなはどんな動機、きっかけで星の王子さまを読みはじめたのかな

私は銀河鉄道の夜よりかはよだかの星が好きで、最近はさくらももこしか読んでいませんよ。


大学のゼミは出席よりも発言の量と質で成績がつく。私の喋り方はたどたどしいから、話す量を増やすチャンスだ、と思って、欠席した司会者の代わりを自主的に立候補した。

わたしはLINEグループ内で、3年と、ひとつ年上の4年生のお兄さんお姉さんたちの発表の割り振りをした。
4年生はおろか、同級生の名前すらわからないので、とりあえずあなたはこの箇所を、あなたはここを、とメンションだけした。

当日、わたしが進行するにあたって、もちろん顔も名前もわからないから指名ができない。まあべつにみんなどこを担当しているか自分で把握しているから、どうにかなると思っていたら、変な空気が流れはじめて、『えっと…司会者はmeguさんであってるよね…?』と先生が言う。

「あ、えっと、、みんなの顔と名前が一致しなくて……(困り笑い)」

『(先生大爆笑)』
『じゃあもう端から順番に当ててっていいよ』

「あ、一応LINEで割り振ったんですけど 名前がまだ覚えられなくて」

『???
(おじいちゃん先生なのでよくわからない)』

「あ、LINEで一応一人一人メンションをして割り振ったので……」

『メンション????
(おじいちゃん先生なのでよくわからない)』

こんなやり取りが繰り広げられているあいだに、だれだか分からない人が、「あ、ここ私の箇所なので発表しますね!」と助け舟を出してくれたんだけど、最初からそうしてくれよ!
有難がる私の姿に牢獄の空気は一瞬柔らかくなった

その後も、皆自分の箇所になると自ら名前を名乗りあげ発表をしてくれた。
わたしは、真面目な印象を持たれがちなのでアホな一面を見せることができてよかったと思った。
真面目な印象ってたぶん傍から見たら面白みに欠けるから そして真面目そうなのに面白いって最高だから

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