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N4書房の日記まとめ 2020-2022

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noteで公開している日記のまとめです。 2020年9月から2022年12月まで。
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#小山田圭吾

03号編集日記 0901-0906

「ベレー帽とカメラと引用」の03号の製作を本格的に始めたので、ときどき進み具合の断片的なメモや思いつきの記録を紹介します(最終目標は11月22日の文学フリマ東京での販売)。 文中、MさんやKさん、Yさんなど、仮名の部分がありますが、必ずしも同一の人物ではなく、複数の人物を指していることもあるためご注意ください。 とりわけ「Mさん」「M氏」は何回も登場しますが、年齢も性別も立場もまったく別人の「Mさん」「M氏」が数人登場する日もあります。 ・・・・・ 0901 4日に

03号編集日記 0907-0913

11月販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。イニシャルだとMさんやKさんが多くなってしまうので、某さんや某某さんを増やしてみました。 ↓ 0906 23:00からのラジオに備えて待っていると某さんが「みいなとルーチ」について言及されていた。自分もまさに聴いていたのでびっくり。S氏から貰ったとのこと。聴いていたらサイダーの歌もあった。 0907 昨日から「03号編集日記」をnoteに公開することにした。もちろん、問題に

03号編集日記 0914-0920

11月販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。毎週日曜日に更新する予定です。 ↓ 0914 チャンドラーは「長いお別れ」「さらば愛しき人よ」「可愛い女」しか読んでいないので、この機会に短編全集くらいは読むべきかと思い、本屋で眺めているうちに自宅にあったことを思い出した。 本棚を見てみると創元版の短編全集の1~3巻があり、4巻だけをどこかで買えばよい。長編は図書館に行けば村上春樹の訳したものがあるはず。 話の要約だけでは

03号編集日記 0921-0927

11月販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。毎週日曜日に更新する予定です。 ↓ 0921 ボリス・ヴィアンの好きな小説リストの中にコンスタンの「アドルフ」を発見。去年の今頃「恋とマシンガン」に関する話の途中で「アドルフ」を持ち出したのだが、ほとんど誰にも通じていなかったような印象だった。 そもそも世間の人は本を読まなさすぎるし、自分は読みすぎなので、仕方がないとはいえ手ごたえの無さを味わった。それが今になってこんな風に

03号編集日記 0928-1004

11月販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。毎週日曜日に更新する予定です。 ↓ 0928 ポストカードのイラストに英語の文面を添えたい、それをどうしたらという問題が生じた。(中略)「バスルームで~」は、おそらくポール・サイモンの「50 Ways to Leave Your Lover」をふまえているので「100 Ways to Cut Your Hair」でどうか。単に「Haircut100」では芸がなさすぎる。 (中

03号編集日記 1005-1011

11月に文学フリマ東京で販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。毎週日曜日に更新する予定です。 ↓ 1005 あいみょんとオザケンの対談があるので深夜0:45まで起きて「Love music」を見る。この人は本当に小沢健二の大ファンで、書いた歌詞の内容がシンクロしていたとか、自身の作った音楽が届いて「彗星」になったとか、胸に迫る内容だった。 朝日新聞の記事によると、 高校生の頃に小沢の音楽と出会って以来「オザケンになり

03号編集日記 1012-1018

11月に文学フリマ東京で販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。毎週日曜日に更新する予定です。 ↓ 1012 大宅壮一文庫の検索で「小沢健二」はヒットする。「コーネリアス」「渋谷系」などがないのは不思議だが、小沢健二は説明書きまであって、「オリーブ」の連載はすべて閲覧、複写可能と親切に書いてくれている。 「索引化はされていませんが、3年間連載をしていた『Olive』は当館にすべて所蔵がありますので、閲覧・複写が可能です。

03号編集日記 1026-1101

11月に文学フリマ東京で販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。 毎週日曜日に更新する予定です。 ↓ 1026 昔の「ロッキン・オン」に電気グルーヴの「UFO」評があって、小山田圭吾と記者のやり取りの話題から始まる。作り話っぽいが、面白いので04号で紹介したい。 某氏のビーチボーイズとコーネリアス関係の原稿が来た。この人の分はこれでほぼ終了。 「恋とマシンガン」に関する文章は9300字くらいになった。この

03号編集日記 1102-1108

11月22日に文学フリマ東京(入場無料)にて販売予定の「ベレー帽とカメラと引用」03号の製作・編集・進行具合などをメモした日記です。 ↓ 1102 文フリ東京のブース番号が【ツ-16】に決まった。ツイッターで告知をする出店者が増えている。見ていると「三冊しか持って行かない」という人もいる。 メジャーなレコード会社からリリースしているミュージシャンですら、自分のサイトやブログで曲目解説を書いている時代だというのに、それに比べるとzineはどうか?  宣伝は下手だし消

04号から05号まで日記 0517-0522

0517 宛名書きや封入作業のペースと予想していた注文ペースとが次第に食い違ってきて、少し混乱する。体よりも先に頭がフラフラしてくる。しかしデラックス版があと残り1になって嬉しい。03号もまた少しずつ売れて、行ったことのない県に発送すると心が浮き立つ。 “「#ベレー帽とカメラと引用」を注文したら無事に届いたよ! という方はツイッターでアピールしていただいても構いません。いやむしろ、遠慮なくどんどんお願いします!”  とツイッターに書いたら反応がチラホラあって、ひと

N4書房日記 0711-0717

0711 昨晩は夜10時から「ヘッド博士」を同時に聴きながらコメントする催しがツイッター上で行われた。 もし実際に集まってみんなで聴くとしたら、途中でコメントを話し合ったりはしにくい。Zoomで知らない人の顔を数十人ほど見ながら聴いたり書いたり読んだりも、おそらくしにくい。つまり、ほどほどに分断されつつ一体化しており、参加も離脱も手間がかからない理想的な形になっている。 自分で感想を書いていて、このアルバムの「先」の見えなさ加減を久々に思い出した(「グルーヴ・チューブ」

N4書房日記 0718-0724

0718 謝罪文の出た後も炎上は止まらず、擁護した人まで責められている。13:00からは美学校の配信トークイベントでテーマが「渋谷系」。このタイミングでこの話題なので、コメント欄が荒れても不思議はないくらいなのだが、いたって静かで最初の視聴者は三十数人ほど。最後までその倍ほどにも至らなかったので、そっちの方が残念。前々から「良質なポップス」という言い回しは気になっていたが「ポップ・インズ」発の言葉だったらしい。あの雑誌の細野さん表紙の号と、野宮真貴表紙号は宝物である。

N4書房日記 2021 1201-1215

1201 05号のための豆新聞を作る。枠組みと「ここにこれを書く」と大まかに。 1203 「血の轍」の最新刊が出て、そういえばこれの影響で母親の視線について考えたんだっけと思い出した。この件も豆新聞に追記しないと忘れてしまう。この人が以前描いた「悪の華」は、ボードレールと映画「小さな悪の華」の影響下にあるものの、後半の独特の静けさが良かった。 1204 05号の本のどこかにギターのハンコを何か所か押して、ハンコなし=小吉、1つハンコ=中吉、2つハンコ=大

N4書房日記 2022 0101-0110

0101 新年一冊目に読み終えたのは斉藤倫「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集 」。 タイトルは長いものの薄い本で、童話で詩のアンソロジーで、表紙が高野文子で、「ほんとのこと」についての本でもある。 0102 歌詞カードに出てこない母音について考えている。 歌唱の合間に入る、感極まった母音による叫びは「あ」「う」「お」であって、「い」「え」にはならない。それなら「イェー!」と叫ぶのはどうなるのか。これはすぐに「エ」になってしまう音なので、結局は