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「笑顔クエスト塾」〜子供の学び場を創リタイヤー〜

 不登校、ひきこもり、虐待、待機児童など課題が浮き彫りになっています。その根本には共通の要因があります。それらは、経済、社会、教育が生み出した歪みの現象であって、それを解決するには教育を軸とした横断的な施作による改革が必要ということです。

では、具体的に何をどうすればいいのかと考えて、捻り出したアイデアは、
子供が自分の興味・関心に沿った学びの場を保障することです。
「アクティブラーニング」、「探究的な学び」、「探究学習」とか言われますが、
平たく言うと、「好きを極める」ことです。

「何だろう?」
と湧いた疑問を試行錯誤する、調査する、研究する、
探索モードに入る時間と空間を保障する。

それを実現したいと考えたとき、浮かんできたネーミングが
「笑顔クエスト塾」です。

子供の教育に関わる人は思い当たることがあるはずです。

「これ、見て!」
って子供が目をキラキラさせて言ってくる時、
その時の笑顔が超絶素敵なのです。

「クエスト」

ドラゴンクエストが流行った時、子供は夢中になりました。
私はその世代ではないので、興味ありませんでしたが、でも、その話を聞いていると、何だか楽しいのだなと伝わったきたのです。

「日本」のイメージを海外で聞くと、富士山とかサムライとか、ゲイシャとかの伝統的なステレオタイプの他に、
アニメやゲームが出てきます。

つまり、その分野では、世界に通用する「商材」を生み出していると言うことです。

これは経済に限った話ではなく、もはや国を支える「文化」として定着していることです。

宮崎駿氏のアニメが一世風靡しました。最近では、新海誠さんがブームですね。
なぜか引き込まれるのは、個性的なキャラクターを演じる「役者」の存在、そして、感動を生み出すストーリーがあるからです。

これらは、実話ではありません。ノンフィクション、夢物語です。

架空の話なのに、そこに惹きつけられるのは、視聴者が自分の人生を投影する瞬間があるからです。

「竜とそばかすの姫」には、虐待を受けている子供が出てきます。私が投影した瞬間は、苦しい思いをした子供と出逢ったイメージでした。人それぞれ、感じ方は違います。そばかす姫に共感した人もいれば、竜の存在を否定する側から見た人もいたはずです。どんな見方をするにせよ、それはその人の感じ方であって、それを否定することはできません。色々あっていいのです。

その多様性を大切にする感覚を「エンパシー」と言います。
「あなたはそう思ったのね。」と共感する感覚です。
(可愛そう、ひどいね!と同情する感覚はシンパシーです。)

2011年、東日本大震災で仮設住宅に訪問した際、先輩の先生から学びました。
「多様な考えを認める」教育が大切だと。

こうした考え方が、いろんな場面で私の人生に彩りを与えてくれました。
辛いと思っていたことから、抜け出すきっかけを掴みました。
怒りを鎮め、叱ることを手放す生き方になっていきました。
穏やかな自分でいることが心地良くなりました。
不安に押し潰されそうになる時も、笑っていようと小さな行動を起こす勇気が湧いてきました。

その原体験の一つは、劇作家 平田オリザ氏に出逢ったことです。
演劇を通じて、人生が大きく変わった人がいるでしょう。私もその1人です。

仙台でたまごファームという子供の演劇を創る方々と出会いました。
その演劇をライブで見た時の体験。誰かに伝えたくて、その空間を共有したくて、
そんな思いを抱いていたら、やっぱり出会ったのです。
それはバレエの指導をしていた人や、ダンスの指導をしている人でした。
舞台を見て心が震えました。
事後インタビューを申し込み、そのストーリーの舞台裏をトークシナリオにするまでに行動を起こしました。

その背景には、文化・芸術の価値を認め支えるまちの土壌があったことがあります。私がまちの人とつながって教育活動を展開することになったのも支え合う「風土」があることが大きかったと思います。

そのまちは今も大好きです。生まれ育ったまちではないけど、自分にとっては、始まりの場所。故郷です。だから戻って恩返ししたいと思っています。
そこで子供の居場所づくりの拠点「笑顔クエスト塾」を創ります。

今は構想段階です。誰とやるかが一番のポイントだと思っています。
自分の志は大事ですが、
共感してくれる人、支えてくれる人、そして示唆をくれる人がいてこそ、前に進めます。

「何を学ぶか」より、「誰に学ぶか」です。

講演会と生徒向けの出前授業で、平田氏の生き方のエキスをインストールしました。その革命的な体験がアップデートしたエンジンとなって、今の学校経営のベースになっています。

理念は、「子供が夢を叶える学校」です。
実現に向けたステップは簡単です。
「やる気」になる⇨「わかる気」(がする)⇨「できる気」(がする)
の3つです。
(キーワードは、日本ペップトーク普及協会代表理事 岩崎由純氏に学びました。)

それは、今の学習指導要領の理念の構造をひっくり返して考えたものです。
学びに向かう力・人間性 ⇨ 思考力・判断力・表現力 ⇨知識・技能

ヒントは平田オリザ氏に学びました。

出会いは偶然でした。とある町で、講演会に招かれることが決まっており、その事務担当を拝命することになりました。どうせやるなら、楽しい方がいい。
適当にあしらっても、それなりにはなるでしょう。

しかし、私は、集まった方に「参加してよかった!」と思ってもらえる講演会にしたいと思いました。

まず、相手がどんな人かを知らないでは話になりません。
そこで、平田氏の大学での演劇ワークショップ授業の動画を拝見しました。
それを見て、(これは面白い!体感したい!)と思った私は、ある作戦に出ました。

繋いでいただける方を差し置いて、直接連絡をとるわけにはいきません。
そこで、何度も連絡方法を教えていただけるようお願いしました。
すると思いは繋がり、ご挨拶をする中で、私たちの要望をお伝えし、願いは叶ったのです。

講演前半の演劇ワークショップは大盛り上がりでした。
その意味、価値づけについて、参加者はそれぞれ感じ取ったことでしょう。

講演会は、たとえその内容が充実して、その時は面白かったと思っても、どんな内容だったかは殆ど忘れてしまいます。メモを取っても、時間が経つと、メモはどこに行ったのかわからなくなります。

だから、エピソード記憶を活用して、体感して残すことが良いのです。

改めて平田オリザ氏の講演・研修を受講する幸運に恵まれました。
ボリュームたっぷり2時間半、
「演劇ワークショップ+大学入試改革」
の構成でした。
3年経ってもその記憶は定着していました。
覚えていたのは、学んだことを自分の実践に取り入れて「追試」していたからです。
確かに忘れていることもありました。そのことに気がついたのは大きな収穫でした。

ワークショップ、体験活動の裏には思想があります。意図があります。
なぜそうするのかを考えて、構成を組み立てる。

演劇教育はその際たるものです。
そして、学校で「授業」構成することも同じです。
単に知識を教えるだけのものは、受け手には殆ど何も残らないと言っていい。

残るものは、体験で得られる実感です。その意図や理論はあとから自分で見つけていくものだと私は考えます。

「笑顔クエスト塾」は、これらの体験から学んだ実感を、教育改革の一つの提案として、実践するものです。

そして、

〜子供の学び場を創リタイヤー〜

サブタイトルの意味はこじつけです。子供の居場所をつくる寺子屋や子供食堂のように、みんなが笑顔で学ぶ場所を創りたいのです。

そして、創りたいやー!との思いをカタカナにすると”リタイヤ”が出てきました。教職を退職して、新たに自分の居場所を創ることを含めています。

”リタイヤー”は辞める人でもなく、病める人でもありません。

かっこいい!と思われる存在。新たな価値を創り出す人のイメージを共有したいと思います。

年齢は関係ありません。やりたいと思ったら”リタイヤー”になる。
今がその時です。
それが決まったら、辞める準備より、始める準備。

今日がその第一歩です。



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