楽しい場の空気をつくるアプローチ

授業づくりを研究して良かったことが「場の空気をつくる」技を知ったこと。最初の1分で興味を惹きつける、相手を自分のペースに巻き込む技を身につけたことで、人前で話をすることが楽しくなりました。

場の空気をつくるには、2つのコミュニケーションを使います。論理(言語)と情動(非言語)の2つです。

会議で話をするときに、なんとなく思いついたことを話すのと、原稿を用意して話すのでとでは、結果が明らかに違います。

論理性のある展開で話をすると、論理脳が優位の方には、伝わりやすくなります。

「今日のテーマは〇〇についてです。はじめに・・・、次に・・・」

と筋道を立てて話すことです。

ただ、この方法だけだと、確実に眠くなります。

そこで、合間に問いを入れます。その答えになるようなフレーズを展開させていくと、納得感をもって話を聞いてもらえます。例えば、

「どうやったら、プロジェクトがうまくいくでしょうか?」「それについて、皆さんのアイデアを頂戴したく、面白いブレストワークを持ってまいりました。」

このように、頭で問答をしている状態になるので、要点を説明するだけより、相手の反応が良くなります。

また、問いを使うと、答えに笑いを誘うワードや表情・動作を入れて、興味を持って話に引き込むこともできます。

「みなさんも、長い話を聞いていて、眠くなってしまうことってありますよね。」「そういう時は、諦めて寝るに限ります。でも、取引先が相手だと、そうもいかないでしょう。でも、時間が勿体無いですよね。ですから、人間観察がオススメです。観察しながら、ニコニコして聞いたふりをするんです。(笑顔)好き好きサインを送る。すると、好感もってくれているなというメッセージが伝わります。(手の平を組む動作)これって、営業にも使える技なんですよ。名付けて”好き隙スキル”。(笑顔・指で動作)好きメッセージを送って、相手の心の隙間をつくる技です。実際、この技を使って、あまり反応のなかった相手から成約とったんですよ!今から、その極意をお話ししますね。」

(笑顔・動作)は、非言語のコミュニケーションです。これを入れるだけで、かなり反応が良くなります。頷きや笑いが生まれるのは、このコミュニケーションの間をとっているからなのです。

今日は講師を招いての出前オンライン研修会を運営しました。時間は30分と決めました。時間は短い方がエッセンスが凝縮されるからです。進行を担当させていただきました。

最初に目的を話します。次に、全体の展開と共通のゴールを示します。その中で、講師紹介と簡単なプロフィールにも触れ、本題にかける時間配分も示します。すると、大体の時間を守ってもらえます。

けれど、大抵、長引くものです。ですから、調整のための延長時間があることを先に伝えておきます。そして、時間が押した場合は、参加者の同意を得てから延長します。その時間も必ず確認します。

そして、好感を持っていただけるような非言語のコミュニケーションを入れ込みます。

例えば、単なる進行表でも、冒頭に相手先が売り込みたい商品の紹介をスライドに入れ込んでおく。これは好印象になります。

そして、相手に笑顔で敬意を示す。明るいトーンの声で、「今日はお時間をいただき、ありがとうございます。」と語りかける。

参加者には体験していただいた感想を一人づつ発表する時間をつくり、有意義だったと思わせる共有体験の場をつくります。そして、発表した人に拍手する承認メッセージを送ることで、共感する仲間とのコミュニケーションが生まれます。

途中で、何か反応を求められたら、自分の至らない点のネタを披露する。そこで、笑いが取れたネタは、クロージングの際でもフィードバックする。

こうした、「おもてなし」を入れ込むテクニックは、授業づくり研修で培った技です。

まだまだ発展途上ですが、「楽しい場の空気をつくる」研修会の運営方法、授業づくりを多くの方に体験していただけるセミナーを2021年3月に企画します。

「つまらない」を「面白い」に転ずる。「楽しい場の空気を味わいたい」と思う人の願いを叶える、それが私の役目です。お楽しみにお待ちください。




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