【3DCG】キャラモデルの骨を入れてみる【Tips】
初めまして、BBDSでキャラモデラーをやっている松本です。
今回はより実践的な内容として、人型キャラクターの骨入れについてです。
とはいえ、骨についてすべて解説するとなると大長編になってしまいますので
人型の骨を入れたことがある人向けに、
迷いやすいところや躓きやすいポイントに絞ってまとめた記事となっております。
★今回の助手のVRoidモデルさんです。
(内容に合うように、mayaに読み込んだ後ちょっとだけモデルを調整しました。)
この人を使って、「一般的なゲーム用の基本骨」を解説していきたいと思います。
その1 背骨ってどこに置けばいいの?
基本的に体の骨は実際の骨格に沿って入れますが、
背骨は大体「①骨盤②その中間③みぞおち」の3点がベストではないかと思います。
①②はいいとして、
③みぞおちより上は肋骨があるので体自体は大きく曲がらない。
なので、みぞおちより上に骨を打ってもあまり良い効果はない、
ということでこの位置にしています。
ゲーム系モデルだと骨数も限られるので、
より効果的な場所を選ぶようにしましょう。
実際に動かすとこんな感じ
引っ掛かりなく、なめらかに曲がればOKです。
その2 体の骨入れでプロポーションの最終チェックを!
Tポーズで作成しているときは特に気づきにくいのですが、
肘・膝の位置は動かした際に違和感が出やすいところです。
人体として自然な長さ
「上腕よりも前腕が少し短い」
「太ももとひざ下の長さは大体同じ」を目安とすると良いでしょう。
OK、NG例を用意してみました。
下のように、実際にポーズを付けてみると気が付きやすいですね。
NGのほうは、どことなく違和感を感じるのではないでしょうか?
いまいちピンと来ないという方は、
自分も同じポーズをとってみるとわかりやすいかも。
もちろん、慣れていれば自然と上記の比率でモデルを作れるようになってきますが、
骨入れをすることで改めて数値上でも答え合わせができるので、是非確認してみてください。
その3 マニピュレーターは簡易ガイド
デフォルメ系キャラの、こういう瞳が浮いたつくりの目
良い位置に骨がないとこんな感じで失敗してしまいますが、
これは入れ方のコツさえつかめば簡単です。
①まずは、瞳の真ん中に骨をスナップします。
②瞳のメッシュに骨の傾きを合わせて、後ろに下げます。
↓
③Eキーを押して回転用のマニピュレーターを表示します。
マニピュレーターの円周をメッシュに合わせると、
「この軌道で瞳が動く」ガイドと考えることができますね。
このままだと、ここで白目に刺さりそうですので、
④もう少し位置を下げて、円のカーブを調整してみましょう。
これならよさそうです。
実際にバインドして確認してもこの通り。
ちなみに、私は顎骨を打つ時にもマニピュレーターで確認したりします。
その4 揺れ骨のコツ
揺れ骨を入れる場合、
特に理由がなければ等間隔・放射状に開くように配置しましょう。
シミュレーションをすることがほとんどですので、
設定がしやすく破綻しにくいような入れ方を心がけると良いです。
縦も横も、等間隔に配置するのが理想です。
髪の場合は、顔が上を向いたときに体を避けられるように
スカートなどの場合は太ももを避けられるような位置から始めるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
骨入れ、というと地味で面倒な作業…と、
苦手意識を感じている方も少なくないと思います。
でも、キャラクターの完成度を決めるのも骨次第。
実際にモデルを作っていて一番に感動する場面は、
自分が作ったキャラにモーションがついて、動いているのを見たときだったりします(※個人の感想です)
せっかく良いモデルを作ったのであれば、最後まで気を抜かずに、きれいに動けるようにしてあげたいですね。
この記事で、ちょっとでもそう感じていただけたら嬉しく思います。
今回の記事は以上です。
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